遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

さざんかの宿/森昌子

 
作詞吉岡治、作曲市川昭介の名曲「さざんかの宿」
オリジナルは大川栄策で大ヒットした。
これは市川昭介の歌だったのかと、改めて認識した。
昔は大川栄策のキーでなんとか歌うことが出来たのだが、
加齢と歌わなくなったことにより今は声が出ない。

「♪愛しても愛しても、あーあ、他人(ひと)の妻」のくだりは、
「愛していても、あー、あなたは他人の妻なのですよね」
という解釈で、この歌は男歌なのである。

YouTubeには、本家の大川のほかに、
森昌子テレサテン、八代亜紀など女性の歌唱もアップされている。
男の演歌なのだが、むしろ女性が歌う方がぴったりする。

で、ご紹介は森昌子の歌唱である。
1984年当時26歳、油の乗り切った歌姫の絶品映像である。
きわどい歌詞を、さらっと歌い上げていて、
それでもなお情感ただよう素晴らしいできばえである。
 
実力があり、実際に恋をしていないとないとこのようには歌い上げられない、
清々しくて、隅々にまで心持が行き届いた見事な歌唱である。

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