遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

永遠の嘘をついてくれ/中島みゆき&吉田拓郎

 
私が40代の頃、気にかけていた相当歳の離れた後輩がいて、
親元を離れて一人暮らしをしていて、
たまに夕飯をご馳走してやったりしていて、
その後、職場が異動になり疎遠になって10年。

そいつは所帯も持ち、落ち着いた生活をしているようで、
コメントもない年賀状のやり取りだけの空白の10年。
そんな10年目の秋に「ご無沙汰しています」とだけの、
用件のないメールが届く。
用件がなさそうだけれど、再開を約束するメールを送信してやる。

再開して、空白の10年を埋めていくうちに、私が落ち込んだ分だけ、
そいつは立ち直っているようで、またの再会を約束して別れた。
そんな秋から、もうじき2年が経とうとしているが、
そいつと会うたび、なぜか浄化していく自分に気付いている、なぜか。
 
今日のぼくのうたは、つま恋2006から、「永遠の嘘をついてくれ」。
何度見ても、なぜか元気が出てくるシーンである、なぜか。
 
 
永遠の嘘をついてくれ 作詞・作曲:中島みゆき
 
ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便は まだまにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けっして行けない場所でもないだろう
ニューヨークくらい
 
なのに 永遠の嘘を聞きたくて
今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ
 
この国を見限ってやるのは俺の方だと
追われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏町で病んでいると
見知らぬ誰かの 下手な代筆文字
なのに 永遠の嘘をつきたくて
探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか
 
傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに
たとえ 繰り返しなぜと尋ねても 振り払えかぜのようにあざやかに
人はみな望む答えだけを 聞けるまで尋ね続けてしまうものだから
君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などいないと笑ってくれ
 
君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などいないと笑ってくれ
 
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