遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

日傘の女/クロード・モネ

イメージ 1

日傘の女  クロード・モネ       1886 オルセー美術館




TVで外国の若者が、日本人の日傘を差す人の多さが、

自分達の国と違うと話していた。

ヨーロッパでもシンガポールでも日傘を使う人はほとんどいないと言う。


確かにTVなどで目にするニューヨーク5番街やシャンゼリーゼで、

パラソル差す人を見かけない。

日本人はスキンケアに神経質なんだろう、

パラソルに手袋をはめた人もよく見かける。


話は逸れるが、パリで雨に降られたとき、

地下鉄で前に座った仕事帰りと思しきパリジェンヌ二人は、

折り畳み傘を持っていた。

その日は朝から雨だったので、緊急避難用の傘ではないようであった。


私達に傘の雫がかからないように器用に折りたたんで、

二人で楽しそうにおしゃべりを始めた。

私はそれ以来、折り畳み傘を愛用するようになった。

あの長い傘をこの10年ほどほとんど持たない習慣になった。



妻のカミーユを描いたこの作品は、

日傘の女シリーズの1枚としてお馴染の作品。

このコスチュームとこの時代だからこそのパラソルか。


絵具がチューブに入ったことにより、

携帯絵具を手に真っ先に屋外に飛び出したのがモネだと伝わる。


雲が風が光が、草いきれカミーユが、モネを呼んでいた 待っていた。