百済観音~飛鳥時代(7世紀)法隆寺・国宝
国宝、観音菩薩立像(百済観音)は、
法隆寺の107を数える国宝のひとつである。
いちど、ルーブル美術館への旅をしている。
この像を観るために、フランスはもとより、
ヨーロッパ中の人が、1ヵ月に30万人もルーブルに足を運んだという。
いまは法隆寺に鎮座ましまして(立像だが)、一歩も外に出ないのだから、
世界中の旅人に愛でてもらいたいと思う。
名は「百済」だが、
朝鮮半島に自生しない樟(くす)の材がつかわれていることから、
どうやら倭人が作った仏像であるようだ。
NHKの映像で正面から観たが、お顔はじつにじつにおだやかで、
そのやわらかな微笑みをみると、けがれは浄化されそうである。
左手には八項徳水が入っている水瓶、この水を振りかけると、
一切のけがれが消えるという。
斜め後ろから、左手と指の表情もご覧いただきたい(プロフィールの画像)。
救われるのは、お顔の表情だけではない。