今度は、奈良は室生寺に集合。
私は初めての訪問、「ついに来た」といったところ。
コスモスと彼岸花がいつの間にか咲き競う、
ひっそりとした山あいに建つ室生寺は、
本堂の仏さまに、同行者たちとお線香を供えて、
「元気で長生きできますように」と、
寺院では筋違いのお祈りをする。
思いのほかコンパクトな五重塔は、
五重塔としては我が国でいちばん小さいもののようであるが、
階段下から見ても、ななめから見ても、後姿を見ても、
視野からはみ出ることなく、落ち着いた風情で、
とてもクールである。
建立は西暦800年頃と伝わる。
女人高野の別名を持つ室生寺の象徴であり、
女性的なたたずまいを見せてくれる。
若い女性がひとり、
わずかな微笑をたたえて境内を歩いていた。
ひとりで、というところがこの名刹によく調和していて、
カッコイイのであった。