遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

恋のバカンス/宮川泰

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宮川泰(ひろし)氏が21日に逝去された。


小学生のころ、ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」を聴いて、

恋とはなんと華やかな、すてきなものなのだろうかと思ったものである。

そのころは、宮川泰岩谷時子も意識していなかった。


「NHKスキウタ最終決定」という記事で、http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/13443738.html

恋のバカンス」を、最後まで私のスキウタ候補に残したことを書いた。


最後まで「恋のバカンス」とどちらにするか悩んだ。

(紅白歌合戦に)ザ・ピーナッツの出演は希望薄ということで…(はずした)。

岩谷時子宮川泰 両先生に土下座。


紅白で歌われるということを想定して、それが叶わないからとスキウタに選ばなかった。

だから、宮川と岩谷両先生に、土下座して謝ったのである。


三橋美智也美空ひばりを聴いて育ったぼうやに、

この歌は、衝撃であった。


恋のバカンス(1963年:昭和38年)
岩谷時子作詞 宮川泰作曲 ザ・ピーナッツ唄   JASRAC作品コード031-0086-3

  ためいきの出るような
  あなたのくちづけに
  甘い恋を夢みる
  乙女ごころよ
  金色にかがやく
  熱い砂のうえで
  裸で恋をしよう
  人魚のように

  陽にやけたほほよせて
  ささやいた約束は
  二人だけの秘めごと
  ためいきが出ちゃう
  ああ恋のよろこびに
  バラ色の月日よ
  はじめてあなたを見た
  恋のバカンス

  陽にやけたほほよせて
  ささやいた約束は
  二人だけの秘めごと
  ためいきが出ちゃう
  ああ恋のよろこびに
  バラ色の月日よ
  はじめてあなたを見た
  恋のバカンス



岩谷時子の歌詞の本当の良さが分かったのは、もう少し後だったかもしれないが、

でも、ぼうやには相当セクシーな言葉の数々であった。

そして、宮川泰の曲とアレンジの斬新さは、

田舎ものの小学生だった私には、非常に刺激的であった。


太陽の下の明るい恋を、マイナー(短調)で作ってしまう感性が斬新であった。

切ないメロディなのに、カラッとしていて、でもセクシーなのである。



もう1曲大好きなのが、槙みちるが歌った「若いってすばらしい」である。


この歌は、最初っから最後まで、さわやかさを貫き通した、

見事に明るい躍動感のある曲である。

曲想は当時のアメリカン・ポップであるが、本家にはこれ以上の名曲はない。




宮川泰の音楽は、

やさしく明るく若々しい感覚が溢れているのである。

また、しんみりと哀愁漂うメロディアスな曲も多い。


そして、関西人特有の、ユーモアたっぷりのサービス精神旺盛な、

おちゃめな宮川の人柄も、大好きであった。


慎んで慎んで、ご冥福を祈りたい。


私の宮川ベスト10は、
            
1.恋のバカンス(ザ・ピーナッツ、作詞:岩谷時子)
2.若いってすばらしい(槙みちる、作詞:安井かずみ)
3.ウナセラディ東京(ザ・ピーナッツ、作詞:岩谷時子) 
4.銀色の道(ダーク・ダックス、作詞:塚田茂)
5.ふりむかないで (ザ・ピーナッツ、作詞:岩谷時子)
6.君をのせて(沢田研二、作詞:岩谷時子)
7.涙のかわくまで(西田佐知子、作詞:塚田茂)
8.逢いたくて逢いたくて(園まり、作詞:岩谷時子)
9.宇宙戦艦ヤマトささきいさお、作詞:阿久悠)
10.コーセー化粧品歌謡ベストテンのテーマ

番外:JRA関西地区ファンファーレ
(阪神競馬場(宝塚記念を除く)・京都競馬場中京競馬場(中京はGI競走<高松宮記念>のみ))