遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

フィールド・オブ・ドリーム/フィル・アルデン・ロビンソン

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フィールド・オブ・ドリーム   1989年




そしてまず、アジア・ラウンド(アジア予選)が、東京ドームで3月3日から始まる。


日本代表選手は、松井・井口・城島などの大リーグ組は残念ながら不参加ながら、


実力派・個性派が勢揃いした(http://www.wbcar.com/team/japan.html)。

何とか、3月20日の決勝までぜひ進出して、長く楽しませてほしいものである。



さて、野球好きの私のお気に入りの映画が、

「フィールド・オブ・ドリーム」。

原作はW・P・キンセラの「シューレス・ジョー」。

彼は、「イチローアメリカの物語」も著している。


シューレス・ジョーは、シカゴホワイトソックス八百長事件に関わったと嫌疑をかけられ、

裁判では無罪となったものの、球界を永久追放された名選手。

イチローがルーキーとして年間安打数を破るまで、

大リーグ新人最多安打233本の記録を持っていたのが、

シューレス・ジョーことジョー・ジャクソンであった。



ジョセフ・ジェファーソン・ジャクソン(Joseph Jefferson "Shoeless Joe" Jackson,1889年7月16日-1951年12月5日)は、アメリメジャーリーグ1910年代の名プレイヤー。終身打率.356は、歴代4位に位置する。攻守強肩の名外野手。マイナーリーグ時代に素足でプレイしたという逸話から、シューレス・ジョーの異名がある。

1911年、新人としての初年度の年、打率4割8厘、233安打をマーク。これは2001年、シアトル・マリナーズイチローの活躍によって見直され、そしてたちまちに更新されてしまうまで、90年間歴史に埋もれた「新人最多安打記録」であった。

1919年の「ブラックソックス事件」で球界を追放された「悲運の8人」の一人だが、現在まで冤罪説も根強い。



ある日「それを作れば彼が来る」という「啓示」を聞いた農夫が、

自分のトウモロコシ畑を潰して野球場を造り始める。

いったい何が始まるのか、という映画の冒頭シーンである。


主人公の農夫を演じる、ケヴィン・コスナーが、

夫として父として、少年の面影を残した男として、素朴で真っ直ぐでとってもイイ。

また、借金取りに追い立てられながら、夫を信じて彼の夢に付き合う、

妻役のエイミー・マディガンもイイ。娘役の女の子も愛らしい。


「啓示」に促され、夢を叶えようと東奔西走する主人公のワーゲン・バス。

そのバックに流れるは、オールマンブラザースバンドの




映画も終盤、トウモロコシ畑の中から、

シカゴ・ホワイトソックスのオールドユニフォーム姿の「悲運の8人」が、登場する。

それは、まさに夢を見るような美しい映像で、感動する。



そして、彼らがトウモロコシ畑に帰って行った後の、

「キャッチボール」のシーンに、私は涙が止まらなかった。



アメリカ大リーグの最大の汚点と言われる八百長事件に関連付けた、

主人公の家族の、憎しみと愛と夢を描いた、1989年制作の秀作である。


この映画を観た翌日に、私はフルマラソン初挑戦で初完走を成し遂げた。