遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

石川県の震度7の大地震 周辺原発は過去に事故隠しやデータ改竄を繰り返していた

震源地に近い石川県能登志賀原発

2024年の最初の日、16時10分頃に起きた石川県能登半島での地震震度7は、大きな被害になりそうです。被害に遭われた方々に衷心よりお見舞いを申し上げます。

最初の揺れ以降、大きな余震が何度も発生していて、テレビの地震速報や津波を回避するためのNHK女子アナウンサー呼びかけに戦慄を覚えました。

東日本大震災での津波による多くの犠牲が教訓となっての、今日のテレビでの地震速報のありようだと思料します。

今のところ、津波は大きな被害はなかったようでしたが、輪島などの火災による被害は大きなものになってしまいました。まだ延焼が続いていて鎮火しそうにない様子がうかがえ心配です。

朝になれば被害の実態も明らかになってくると思われますが、今後また大きな余震が発生するかもしれませんので予断を許さない状況です。

さらに心配なのが、石川・福井・新潟にある原発の状況です。

NHKの報道によりますと
「最大で震度7の揺れを観測した石川県志賀町にある北陸電力志賀原子力発電所と、最大で震度5強の揺れを観測した新潟県柏崎市刈羽村にある東京電力柏崎刈羽原発は、いずれも長期間運転を停止していますが、原子力規制庁によりますと午後5時45分時点で今回の地震津波による影響は確認されていないということです。
いずれの原発でも核燃料を貯蔵している燃料プールの冷却は継続しているということです。
また、最大で震度4を観測したいずれも福井県にある関西電力の高浜原発1号機、2号機、3号機、大飯原発3号機、4号機は運転中で、原子力規制庁によりますと今回の地震津波による影響はこれまでのところ確認されておらず、運転を継続中だということです。
このほか、定期検査のため運転を停止している高浜原発4号機と美浜原発3号機、それに、長期間停止している日本原子力発電敦賀原発ついてもこれまでのところ影響は確認されていないということです。
いずれの原発についても周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化はないということです。」という状況です。

これらの原発は、過去に事故隠しやデータ改竄(データ捏造を含む)を繰り返して生きたいわく付きの原発が多くて、本当に大丈夫なのか、厳格な監視が望まれるところです。

【参考】以下ウィキペディアより

原発の事故隠し】
美浜原発1号機事故隠し
1976年12月、関西電力美浜原子力発電所1号機で、1973年3月に燃料棒折損事故が発生していたことが発覚した。発覚のきっかけは、田原総一朗著『原子力戦争』に付された報告「美浜一号炉燃料棒折損事故の疑惑」だった。関西電力は、この事故を4年近くも隠していた。これに対し原子力委員会は、同年12月7日、関西電力を厳重注意とした。

敦賀原発事故隠し
1981年4月1日以降、日本原子力発電敦賀原子力発電所(当時は1号機のみ)で、同年1月10日と1月24日に、冷却水漏れ事故があり、秘密裏に発電を続けながらの修理が行われていたことが発覚した。また同年4月18日以降、3月8日に放射性廃液の大量流出事故があり一部が一般排水路から海へ排出されたことが発覚した。
これに対し福井県原子力安全課は、修理は運転を停止して行うのが当然で、聞いたことがないやり方だとコメントした。また、当時の通産省(現在の経済産業省)は、日本原子力発電に対し、敦賀原発を6ヶ月運転停止とする処分を行った。通産省電気事業法違反での告発を検討したが、結局告発は見送られた。

志賀原発臨界事故
1999年6月18日、北陸電力志賀原子力発電所1号機の定期検査中に制御棒1本の緊急挿入試験を行なっていたが、操作手順を誤った事から3本の制御棒が炉から引き抜かれた状態となり、炉は15分間臨界となった。しかし北陸電力はこれを直ちに国に報告せず、検査記録を改竄するなどして隠蔽を計り、2007年3月15日になってこの事故の存在が明るみに出た。

原発のデータ改竄(データ捏造を含む)】
志賀原発基礎工事鉄筋データ改竄
1989年11月9日、北陸電力は、当時建設中だった志賀原子力発電所の基礎工事において、大谷製鉄が納入した鉄筋の中に、JIS規格違反のものが含まれていたと公表した。同日、中部通産局はJIS規格違反の鉄筋の一部が大谷製鉄から商社を通じて志賀原発に納入されたと発表した。大谷製鉄は、製品の試験データを改竄して鋼材検査証明書を作成していた。違反鉄筋は、原子炉建屋・タービン建屋・事務本館など4つの建物で約24トン使用された。発覚の経緯は、メーカー側からの内部告発とされる。また、北陸電力は同年10月25日頃に情報を入手し、大谷製鉄が認めたことから、10月末に大谷製鉄の鉄筋を使用停止にしていた。

当時の通産省(現在の経済産業省)は、事実を知ってから2週間の間、公表しなかった。発覚後、石川県庁が立ち入り調査を行ったが、原子炉建屋等の基礎工事はやり直されなかった。もっとも、事務本館だけは基礎工事がやり直された。

MOX燃料製造データ改竄
1999年9月14日、関西電力高浜原子力発電所三号炉に使用予定だった、イギリス原子燃料公社(BFNL)製造のMOX燃料ペレットの寸法データが改竄されていることが、明らかになった。データの偽造は、22ロット分。関西電力は独自の抜き取り調査を行っているが、偽造を見抜けなかった。発覚当時、高浜四号炉用のMOX燃料が日本へ向けて輸送中であった。国と関西電力は同年9月24日、現地調査に基づく中間報告を発表した。この報告書は、高浜三号炉用のデータ改竄を認めたが、高浜四号炉用のMOX燃料については不正はないとしている。その後、四号炉用の燃料でもデータのねつ造が判明した。そして関西電力は翌2000年1月に、1999年10月の段階で四号炉用燃料でのデータ改竄の疑惑について情報を得ていたが、BFNLからの不正はないとの連絡を受けて、12月まで通産省福井県に報告していなかったことを発表した。

審査資料断層データ改竄
2020年2月7日、敦賀原発2号機(福井県)の新規制基準に基づく審査で、原電が、原子炉建屋直下に活断層があるかどうかの判断に必要な調査資料の記述を少なくとも十数カ所、改竄していることが発覚。規制委は「削って書き直すのは非常に問題がある。この資料をもとに審査はできない」と厳しく指摘した。