3.11
東日本大震災からきょうでまる10年が経ちました。亡くなられた方々のご冥福を慎んでお祈りいたします。
2020年12月10日現在:亡くなられた方(直接死) 15899人、行方不明の方 2527人。 2021年1月13日現在:避難者4万1781人。
そして、福島第一原発事故による「原子力緊急事態宣言」は10年後の今もまだ解除されていません。
汚染水や汚染土の廃棄は全く進んでいませんし、今後のめどはたっていません。国内での原発の新規建設は、このような状態では絶対無理です。
10年前、当時原子力発電の推進・擁護派だったドイツのメルケル首相は、福島の事故を見て間髪を入れず脱原発に大きく舵を切りました。
《メルケル首相は福島事故に関するニュースを聞いて、原子力に対する態度を一変させ、このテクノロジーに対して批判的な姿勢を取るようになった。ドイツの原子力専門家たちは、事故が発生した直後から「津波のために予備電源・外部電源ともに使えなくなった場合、炉心溶融が起こるだろう」という見方が出ていた。政府部内では「日本の原子力発電所で過酷事故が起きたら、ドイツでも原子力は終わりだ」という悲観的な空気が急に強まった。
このためメルケル首相は福島事故が発生した4日後、「原子力モラトリアム」を3カ月間にわたり発令した。31年以上運転していた7基の原子炉を直ちに停止。国内の原子炉が洪水や外部電源喪失などの異常事態に対して十分な耐久性があるかどうか、緊急検査(ストレステスト)を行うよう原子炉安全委員会に命じた。》
日本は世界で唯一の核被害国であり、世界最大の原発事故を起こした国でもあります。事故で避難を余儀なくされている方はいまだに4万人を超えています。日本はまだその方向に進むつもりなのでしょうか。誰がそれを止めるのでしょうか。
合掌
(冒頭の海岸線に立つ僧侶の記事)