先だっての参院予算委員会で、立憲民主党の辻元清美が大阪万博の建設費用について、すでに当初計画から2倍近くの2350億円に膨らんだ会場建設費用費用とは別に、「日本館」の建設費用などの837億円について国民は何も知らされていないのではないかと政府を追及しました。
私もその審議を見ていて「日本館」が別の費用だと初めて知りました。
続けて辻元清美は、「万博開催にかかる費用のすべてについて速やかに予算委員会に提出せよ。それがなくては補正予算の審議は成り立たない」と政府に要求していましたが、全容は明らかになるのでしょうか。
その後、毎日新聞のスクープで、シャトルバスのルート整備で国費負担がさらに1600億円に上ることが明らかになりました。
https://mainichi.jp/articles/20231130/k00/00m/010/179000c
これも私たちは聞いていない費用です。
万博会場の夢洲には、まだ道路が1本しかつながっていませんし、地下鉄工事も進んでいません。水道も電気もまだ開通していませんし、最終的に交通アクセスがどうなるのかよくわからないままになっています。
吉村大阪府知事は、「会期中に2800万人の来場者があり、経済効果は2兆円」だと、ことあるごとに、捕らぬ狸の皮算用を披露して口先だけの経済効果を宣伝しています。
もし180日間の会期に2800万人が訪れたとしたら、1日平均16万人になります。多い日には30万人を超えることも想定できます。
シャトルバスは45秒に1台走行して来場者を運ぶと、自見担当大臣が予算委員会で答弁していましたが、そんなピストン運行は絶対無理だと思いますし、もし仮に数分ごとにピストン運行できたとしても、どこかで大渋滞が起きることも確実に想定できますので、会期中に2800万人の来場を運ぶのは絶対無理だと思います。
しかも、バスの運転手が足りなくて時給2000円で募集してもなかなか集まらないようですから、バス自体が動かないままで会期を終えるかもしれません。
また、地下鉄で大量に人を運ぶにしても、大阪市内のターミナルから会場まではかなりの距離がありますので、地下鉄の運送能力は限界があると思われます。
しかも、会場付近に宿泊施設はなく、30万人を会場まで送り届け30万人を会場から運び出さなければなりませんから、マイカーが直接夢洲会場に入れませんから、シャトルバスと地下鉄で乗客の積み残しによる混乱が毎日続くことが想定できます。
もしかしたら、30万人が会場に入った日には、野宿する来場者が続出することも考えられます。
いま話題の「ライドシェア」という発想は、大阪万博の輸送手段のひとつとして使いたいことから出てきたのかもしれません。菅義偉が、大阪維新のために一肌脱いでいるのでしょうか。
「空飛ぶ自動車」も「不時着水」の恐れが100%考えられますので、「大阪発ワクチン」のように実現不可能なままフェードアウトしていくと思われます。
吉村が豪語する2800万人が万博にやってきても、旅客輸送能力は著しく不足したままですから、危険な万博になります。
ということで、大阪万博に行ってはいけません。万博チケットは買ってはいけません。会場に向かえば事故が起きたり健康被害が出る可能性があります。もちろん空飛ぶ自動車にも白タクにも乗ってはなりません。
ただし、吉村の先を読む能力などありませんし、何の根拠もなく2800万人が来ると言っているだけですから、実はそんなに混雑しないとは思いますけどね。
まだ今なら間に合いますから大阪関西万博は直ちに中止にしましょう。開催してはいけません。