遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「ジャニー事件」のような「ジミ-・サヴィル事件」で英国は生まれ変わったのか?

Netflixでドキュメンタリー「ジミー・サビル: 人気司会者の別の顔」(79分・第1部、91分・第2部)を観ました。

実はこのドキュメンタリーはかなり前に見ていましたが、まだジャニー喜多川事件が明るみになる前のことだったし、ジミー・サビル(サヴィル)が日本ではほぼ無名の男だったので記事にもしていませんでした。

ドキュメンタリーの内容については、英国の権威による性加害の事実が明らかになったことのドキュメンタリーで、当時の英国中が驚愕した事件だったようです。

サビルは、「サー」の称号を持つ英国の著名な司会者で、BBCで50年前から司会番組を持っていて、日本で例えると「タモリ+たけし+さんま」を足して割ったような有名人だったようです。

サビルは2011年に85歳で亡くなりましたが、死後、彼が少女に対する性加害者だったことが明らかになりました。最終的には400人を超える被害者が出てきたようですが、最年少は8歳だったそうです。

彼の性加害は知る人ぞ知るで、BBCがサビルの暴露番組を作ったところで待ったがかかり、お蔵入りになったそうです。

「サヴィルとバッキンガム宮殿、BBCは邪悪な三角関係にあった。」と後々語られるように、サビルは権威という鎧を着ていたようでした。なので、ジャニーズ事件がBBCのドキュメンタリー番組で大騒ぎになったことを思うと、さしものBBCもかつては「権威」に逆らえない時代があったのかと感慨深いです。

サビルはジャニー喜多川と違って、誰もが知る名誉も人気もある有名人なのに、そういう犯罪者だったことで、もしかしたら驚愕のサビル事件によって英国が生まれ変わったのかもしれません。

日本ではありとあらゆるところで(政界・財界・職場・学校・家庭・地域などで)未成年や成人への性加害がひそかに生息していて、もちろんのこと今に始まったことではありませんが、表ざたになることはまだ少ないような気がします。

ということで、好機です、ジャニーズ事件をきっかけに日本も生まれ変わるべき時が来たようであります。

【再掲載】
私がNetflixで見た「ジャニー喜多川」みたいな男たちのドキュメンタリーを紹介します。お暇があれば、ぜひ見ていただきたいと思います。
そのうち、「ジャニー喜多川」や「統一教会文鮮明」もNetflixでドキュメンタリー化されるかもしれませんね。

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