遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「保険証廃止」どころか、そのうち「健康保険制度廃止」になってしまいそうなニッポン

安倍晋三元首相が銃撃されてちょうど1年が経ちました。「早いもので...」という言葉がふさわしくないほど、なんだかこの一年は長く感じました。

統一教会の解散は遠くなったような気がしますし、安倍派(清和会)の会長候補者は統一教会関係議員の萩生田が有力視されていますし、統一教会二世で不幸な半生だった安倍晋三銃撃犯の山上被告の裁判はまだ開かれていない現状ですから、カルト教団の闇に飲み込まれた日本政治はいまだに迷走したままのようです。

さて、上の画像は、明日付けの赤旗日曜版の表紙だそうで、「保険証廃止は、財界発」という興味ある内容になっています。

残念ながら記事の詳細は分かりかねますが、保険証を廃止してマイナカードと統合するという案は、財界から出てきたと赤旗は言っているようです。

企業や関連団体ごとに健康保険組合が存在していますが、財界はその運営コストを削減したいために税金を使った「マイナ保険証」に一体化したいということなんだろうと思います。

財界はさまざまな優遇制度があって、たとえば低い税率になってきた法人税や、数々の優遇税制などなどに加えて、派遣社員を雇って人件費(賃金、企業負担の健保・年金保険料)を大幅に削減して、直近の失われた10年の間に莫大な内部留保を抱えるまでになりました。

そして、この期に及んで、さらに健康保険にかかるコストを削減したいという思惑なのでしょう。

新浪剛史経済同友会代表幹事は、
「保険証廃止が2024年の秋と聞くが、これに間に合うように仕上げること。納期は非常に重要で、守ってやり遂げることは日本の重要な文化。保険証廃止は必ず実現するよう、これを納期としてしっかりやっていただきたい」と6月28日の記者会見でのたまったそうです。

この新浪剛史は現在のサントリーホールディングの社長で、かつて「45歳定年制」をぶち上げて炎上した御仁。その時以来、私はサントリー不買運動を一人で実践していますが、新浪が経済同友会代表幹事に就任したようで、保険証の廃止を予定通り実行せよと偉そうなことを言っているようです。

企業の存続しか頭にない新浪のような無能な人間が経済界のトップにいると、またまた日本が沈没する速度が早まってしまいますが、当の赤旗日曜版が世に出た明日以降、「保険証廃止させたい財界のこころ」についての詳しい内容を、赤旗読者以外の世間一般にも明らかにしていただきたいところです。(そうなると思いますけど...)

この調子ですと「保険証廃止」どころか、そのうち「健康保険制度の廃止」になってしまいそうで、政府・財界の真の狙いはむしろそれなんじゃないかと思ってしまいます。

赤旗の見出しを見た私の推論にすぎませんが、なぜそんなにまでして保険証を廃止したいのかという理由が、「ああそうか財界の思惑か」とおぼろげながらわかってきました。

ということで、「保険証廃止」を阻止することはもちろんのこと、「健康保険制度廃止」についてそんな兆しが見えてこないか、しっかり目を凝らしていく必要がある今日この頃であります。