遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

祝 WBC決勝進出!準決勝の九回ウラに3個のヘルメットが空を飛ぶ

WBC以外にも色々大切なことはありますが、21日のメキシコ代表との準決勝は壮絶な試合でしたので、避けて通れません。

0-3で迎えた7回ウラ、吉田の放った3ランホームランは見事でした。

内角低めのチェンジアップを、右手首を返さないテニスのボレーショットのように、そしてボールの内側にバットを当ててファウルにならない軌道でフェンスを越える打球を打ちました。

吉田は今年からレッドソックスの一員としてMLBの選手になりますが、レッドソックスはちょっと高い買い物になるんじゃないかと危惧していましたが、WBCでのコンスタントな活躍と準決勝での3ランで、ボストンのファンへのいい挨拶になったような気がします。

彼は、大谷のように筋トレを取り入れている選手で、腕の太さや胸板の厚さでボールをコンパクトに強く叩いて遠くへ飛ばせる選手だと最近認識しました。

ボストンで小さな巨人として活躍してくれることを祈ります。


佐々木は0-0の重圧や腹に打球を受けた影響もあったと思いますが、球数が多くなった時にフォークボールのコントロールミスをワンショットで捉えられて3ランホームランを喫しました。ああいう相手のミスを逃さないのが一流選手ですから、佐々木はいい経験をしました。

また、山本も3-3の同点に追いついたところでマウンドにいましたので、そこから重圧を感じたのかもしれません。低めにコントロールできなくなったことで打たれ始めましたが、これまた良い勉強になったと思います。

佐々木と山本のそれぞれの前半の素晴らしいピッチングは、MLBのスカウトの目をキラキラ☆印にしたと思われます。二人は将来必ずアメリカの土を踏み、大活躍してくれると信じていますので、今後精進して心身をさらに鍛えてほしいものです。

 

最終回9回裏には、ジャパンのヘルメットが3回グランドに転がりました。

先頭打者として2塁打を放った大谷が一塁ベースの手前でヘルメットを脱ぎ捨て、周東はホームにサヨナラの決勝点の得点となるスライディングをした後にヘルメットを空中に放り投げましたし、決勝打を放った村上は二塁ベースを回ったところでヘルメットを投げ捨てました。

4-5で迎えた九回に大谷が二塁打を放ち、四球を選んだ吉田の代走で周東が一塁ベースに立ったとき、逆転の決勝点を踏みに周東がホームに還ってくることになるだろうなと想像していました。

しかし、もうちょっと苦労して周東が還ってくると思っていましたが、まさかノーアウトから村上の左中間フェンス直撃弾で一挙に一塁ベースから還って来ることまでは想定していませんでした。いずれにしろ、予想にたがわない素晴らしい走塁でした。

 

それにしても適材適所とはよく言ったもので、日本代表は任されたところでその期待に応えられるところが素晴らしいですね。とりわけ、元選手も含めてパリーグの投手・選手たちの活躍がすばらしいですね。

勝戦アメリカとのほぼアウェイ状態での対戦でしょうが、米国スター軍団に対峙する日本適材適所軍団の醍醐味を世界中に見せつけて欲しいものです。成功を祈る!