遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

観客目線の日ハム(エスコンフィールド北海道)救済とMLBのルール変更

すでに誰もが知ることですが、札幌ドームから袖にされた日本ハムファイターズは、今月30日に開業するエスコンフィールド北海道」北広島市)を本拠地とすることになりました。祝・開業

ところで新球場が完成まじかになったころ残念なニュースが伝わってきました。公認野球規則で定められたホームベースからバックネットまでのファウルゾーンの距離が短い(18.288m以上必要なところ15mほどしかない)ことが判明したのです。したがって、必要なファウルゾーンの広さも足りないということでした。

日ハム側は、今シーズンオフに改修をすることで調整をしたのですが、美しいスタンドやグランドが変形し、観客席が減らされ、それに伴う少なくない費用がかかり、対戦相手も同じ条件だしなんとかならないものかなと思っていました。そしたら、昨日「日本ハム新球場、今後も改修せず 球団が野球振興の基金設立で代替 NPBと最終協議」という見出しの以下のニュースに接しました。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/812098
北広島市で開業する新球場「エスコンフィールド北海道」のファウルゾーンが公認野球規則より狭い問題で、日本野球機構(NPB)とプロ野球北海道日本ハムが、新球場を改修する代わりに、日本ハム側が野球振興のための基金をつくる方向で最終協議していることが複数の関係者への取材で分かった。基金の額は調整中とみられる。ファンは、臨場感が重視された現行のファウルゾーンのまま、野球観戦できる見込み。》

これは良いニュースで、最終協議が成立するとNPBと日ハムのグッジョブ!ということになります。

何らかのミスが、少し角度を変えて良い方向に向かって解決できることは他の分野にも応用できそうな前例となったような気がします。

大リーグ(MLB)では、今シーズンからホームベースを除くベースの大きさが3インチ(約7.6センチ)が大きくされます。

この変更で、野手のスパイクによるケガが少なくなりそうです。また同時に、塁間が短くなります(本塁から一塁、本塁から三塁の距離は3インチ(約7.6センチ)減少し、一塁から二塁、二塁から三塁の距離は4.5インチ(約11.4センチ)減少)から、盗塁の容易さが増し攻撃に優位にはたらきそうです。

大きくなったMLBのベース

長い歴史のある野球ですが、MLBは長年の規則を変更して、見て楽しい点が取りやすいゲーム展開に重きを置く方向にあるようです。

昨年から、「大谷ルール」と呼ばれる二刀流投手が降板してもDHで打席に立てるルール変更や、ナショナル・リーグもDH制を採用して、自由契約になる大谷を受け入れる準備を整えました(笑)。また今年から、前述した「ベースの規格変更」に加えて、「投球間隔時間の厳密な計測(ピッチクロック)」や「守備シフトの制限」など、選手にも観客にもやさしいルール変更を実施します。

また、今後ストライクとボール判定ロボットの採用に向けても試行中のようですし、MLBは選手とファンと審判のストレスを解消するためにいろいろ考えて実践しているようです。

日本の野球も、MLBにを追随して、スマートなスポーツに変身してほしいところです。