遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ケガなく走れタイガースの8マン/佐藤輝明

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走る8マン・阪神タイガース佐藤輝明

私の心の息子たち、上から井山裕太(32)佐藤輝明(22)藤井聡太(18)。

今週、裕太と聡太はそろって黒星を喫した。現在、井山裕太は芝野虎丸(21)と本因坊戦7番勝負の対戦中で、目下のところ1勝2敗でやや黄信号。今年防衛すれば趙治勲(64)の本因坊戦10連覇の記録に並ぶ。なんとか現局をしのいで記録を達成してほしい。

そして藤井聡太は、今季昇級して臨んだ順位戦のB級1組の2局目で稲葉陽(32)に痛恨の一敗を喫した。来季のA級昇級に黄信号が灯った。そして、明日から挑戦者に渡辺明(37)を迎え棋聖戦の防衛戦が始まる。順位戦のことはしばらく忘れて、防衛戦に専念してほしい。

息子たちの中で、今週頑張ったのが輝明。

昨日は、ソフトバンク戦で2安打1打点と活躍。「キャノン」と呼ばれるキャッチャー甲斐拓也からの送球をかいくぐる盗塁も成功させた。まさに「はしれ8マン 弾よりも早く」の歌詞にピッタリのキャノン砲を凌駕するスピードだった。


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昨夜の佐藤も着けていたが、最近日本のプロ野球でよく目にするのが、スライディングから手をまもるための「ミット」だ。大谷翔平(26)の走塁時に装着していることでもおなじみの鍋つかみのようなミットだ。

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巨人の坂本勇人(32)が1カ月前のゲームで、帰塁の際にベースで強打して右手親指を骨折して以来、このミットが一般化してきた。

野球を観戦していて、スライディングのシーンはハラハラする。とりわけ、ヘッドスライディングはとても危険な場面に映る。

日米のプロ野球は近年のルール改正で、野手の体に向かってのスライディングやキャッチャーのホームベース上のブロックなどが禁止された。これは、選手のケガ防止のためのルール改正だったのだが、さらに野球用具が「防具」の意味も持ってきた感がある。

私が子どもの頃は、プロ野球でもバッターボックスでヘルメットを着けない打者(南海の広瀬など)がいたものだが、いまでは一三塁のコーチャーやキャッチャーまでヘルメットを着ける。

1970年、耳に死球を受けて生死をさまよった阪神田淵幸一(74)。それ以来、耳までガードされたヘルメットを着ける選手が増えていくことになり、その後耳ガード付きヘルメットの装着が義務化された。

野球選手はそのうちアイスホッケーのゴールキーパーのような格好でグランドに姿を現すのではないだろうか。ボールの方をもう少し安全なものに何とかできないものかと思ってしまう。

とうことで、わが心の次男坊佐藤輝明にはケガなく頑張ってもらいたいと切に願う。無理は承知で言うが、ケガ防止のために佐藤に盗塁のサインは極力出さないでもらいたい(親ばかちゃんりん)。そのかわり阪神の全選手に、一塁までの全力疾走を徹底せよと思う今日この頃である。