遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

いまや球審はストライク・ボール判定をAIロボットに委ねる時代なのですが?!

昨日は、17インニングパーフェクト続行中の佐々木朗希のピッチングを楽しみにしていたのですが、あろうことか試合開始直後の初球をヒットされてしまいました。

あまりにも無防備な直球でしたから、虎視眈々と狙っていたオリックスの1番バッター福田のしてやったり打法でありました。

初球で安打されたのだから佐々木はその後は割り切って試合に集中できると思っていたのですが、球審のストライクボール判定に少し神経質になっていました。

途中、佐々木の「今のはストライクでしょ」と言わんばかりの表情と態度に、白井球審がマウンドの佐々木に詰め寄るというシーンが全世界に配信されました。

あの球審の態度は問題視されるべきでしょう。佐々木に侮辱されたと思うなら即刻「退場」を宣告するべきであって、感情的になって「おまえなにか文句あるのか?」という態度は、その後の試合続行に支障があると思います。

弱冠18歳のキャッチャーの松川が、佐々木(20)が退場になったら大変だと察知してか、白井球審(44)と佐々木の間に入って「まあまあ」とその場を納めたのが何だか大人びていました。

佐々木のように、球審のストライク・ボール判定に不服な態度を取るピッチャーやバッターは、古今東西ありとあらゆる試合で何千人も見てきましたが、退場宣告をしないで「オラオラ」とピッチャーに詰め寄る審判は始めて見ました。長生きするといろいろ珍しいものが見られるので、楽しい限りですね。

あの審判は、過去にも色々あったお人のようですので、そんな制度があるのかないのか知りませんが、審判の適正検査のようなものが必要だと思います。

昨日の佐々木はいきなりヒットを許したので、パーフェクトピッチは続行できなかったからいいようなものの、もし完全試合が続行中にあの審判のストライクボールの判定が微妙だとしたら、もっと大きな問題になっていたかもしれません。

ただ、通常ならシーズンもまだ始まったばかりだし、オリックス対ロッテの試合はそんなに注目を集めるゲームではないはずですが、ここ2週間の佐々木フィーバーは海の向こうMLBでも話題になっていますので、当の球審は相当プレッシャーがあったことも想像に難くないところです。前夜は夢見が悪くて睡眠不足だったかもしれないですね。

ところで、MLBでは、今シーズンから3A(日本のプロ野球で言えば二軍のリーグ)でAIによるストライク・ボール判定が導入されました。

3Aの球審は、AIが判定したストライク・ボールを、間髪を入れずにジェスチャーで宣言する仕事に変わりました。細かい判定などはよく知りませんが、少なくともピッチャーの投球がストライクゾーンに入ったか外れたかは、AIが判定します。

私は、何年も前からずっとそれを望んでいました。アウトセーフなどは、「リクエスト」「チャレンジ」制度でビデオ判定が導入されましたが、ストライク・ボールの方がもっとシンプルに判定できるのになぜ導入されないのか不思議に思っていたのですが、ようやく3Aで採用されることになりました。

今シーズン3Aで試行して、来シーズンメジャーで採用するかどうかは今後決められるそうですが、NPB(日本プロ野球)でも、一刻も早くAIによる球審のロボット化実施に踏み切るべきでしょう。

NPB球審は、なり手が少ないからか報酬が低いせいなのか、あるいはNPBの審判育成プログラムが貧弱なのか原因はよく分かりませんが、近代的な野球についていけてない感があります。公正な審判がいないと、公正な試合は成り立たないということをNPBはどれくらい理解できているのでしょうか。

また、ピッチャーでもバッターでも「一球」にかけていて、その「一球」をブレないAI判定で整合性を持たせることは、公平性を担保でき万人が納得できることではないでしょうか。

ということで、NPBは、精神的にも肉体的にも技術的にも、審判のレベルアップをもっと図るべきです。その技術的なレベルアップの一環として、球審のロボット化を急ぐべきだと思います。