遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

藤井聡太五冠が「朝日杯」に優勝→年度内“グランドスラム”に王手!

きょうは、将棋の一般棋戦「朝日杯将棋オープン戦」の準決勝と決勝戦が行なわれ、藤井聡太五冠(20)が優勝しました。

藤井は、プロになって初めての優勝がこの朝日杯で、デビュー後毎年6回出場のうち、きょうの勝利で4回目の優勝となりました。

午前に行われた準決勝では、豊島将之(32)に「33手詰め」(敗戦)にまで追い込まれましたが、互いに1分将棋(1分以内に指すことを繰り返す終盤戦)になっていて、豊島が詰みを逃して藤井の逆転勝ちとなりました。勝率確率99対1からの大逆転勝利でした。

この対局は藤井が先手でしたが、大きくリードしていたにもかかわらず悪手を指してしまい一気に形勢が逆転し、先手対局の連勝記録もストップしそうでした。しかし、お互いが一手ずつ悪手を指した結果、藤井に女神が微笑みました。

午後の決勝戦は、準決勝で糸谷哲郎八段(34)に逆転勝ちした渡辺明名人(38)との対戦となりました。

まさに東西の横綱対決となりましたが、先手の藤井が難しい将棋を制して勝利を手繰り寄せました。

この結果、藤井は2022年度の一般棋戦全4つのうち、「銀河戦」「将棋日本シリーズ」「朝日杯」の3つを制覇しました。残る「NHK杯」でも準決勝進出を決めており、年度内“グランドスラムも視野に入ってきました。

1日開けて、土曜日から始まる王将戦の第五局、対羽生善治九段(52)では、現在2勝2敗のタイに持ち込まれていますので、なんとか地力を発揮してもらいたいところであります。

朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で優勝賞金は750万円。