遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

長崎がどしゃ降りになりそうで心配/長崎県知事選

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20日投開票された長崎県知事選は、わずか541票差で自民・維新が推薦した新人が当選した。

世代交代が売りで、39歳の若い知事が誕生したようだが、若けりゃいいってものでもないし、自民党と維新のハイブリッド候補という、いま考え得るもっともありえない県政になってしまいそうだ。

維新による大阪府政も目を覆いたくなるような無残なことになっているが、野党である自民党は牽制球を投げ続けているし都構想にも反対の姿勢を貫いてきて、一定程度は維新のお目付け役を担っている。しかし、長崎は自民党が分裂して、投票率が前回を11.8ポイントも上回り関心を集めた選挙だっただけに、自民党と維新の県政がどうなっていくのか注目に値する、というか今から心が痛む。

毎年、8月9日の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典では、長崎市長である田上市長が平和宣言で政府に対し、核兵器禁止条約への署名・批准に加え「被爆体験者」の救済などを求めている。田上市長が長崎の良心を表象しているといつも私は思っているのだが、新知事はどんなお方なのだろうか。

長崎の若い人たちは、維新の会が輝く未来を約束してくれると思い込んでいるのだろうか。ハウステンボスの片すみにカジノが開帳されるような嘆かわしいことにならないことを祈っている。本当に子どもたちの未来を新長崎県知事に託することができるのだろうか、注目に値する。

一方、維新の市長が誕生するかどうか注目を集めていた町田市長選挙は、現職が逃げ切ったようで、維新の候補は3位、野党共闘の候補は4位に甘んじた結果となった。

ツイッター菅直人橋下徹を撃破し、水道橋博士松井一郎の過去を赤裸々に暴く動画を拡散したことが功を奏したのか、維新の会の首長は箱根の関を越えることはできなかったということで、野党は惨敗したものの町田の結果はまずまずだった。

それにしても、昨秋の衆院選後、良くも悪くも維新の会が注目されていることによって、一番得をしているのは相変わらず無知無恥無能の自民党政権で、このままでは夏の参議院選挙も自民党が独り勝ちになってしまいそうな予感。

北京五輪が終わり20日の地方選挙第一弾も終わり、コロナ禍の壊死状態の日本の現状を再度見つめ直す時が来たようだが、腰砕けのままの立憲民主党は他の野党に支えてもらって何とか現状打破のためにもう一肌脱いでもらいたいと思う。菅直人小沢一郎岡田克也枝野幸男といった党内の元代表・重鎮にも支えてもらって、彼らのぶれない姿勢を見習って欲しいところだ。