横浜市長選挙で山中武春氏
地元紙の事前調査結果では、「山中が先行」と報道されていたが、水面下で横浜のドン藤木が動いていて結局小此木が当選するのじゃないのかなと思っていた。小此木は現職の大臣だったし横浜の看板政治家で最終的に菅義偉が支持したのだから頭一つ抜け出すと思っていた。
ところが、投票が終わった8時ジャストにNHKは山中に当確速報を出す、いわゆる「ゼロ打ち」当確という圧倒的な差に驚いた。私が市民なら田中康夫に投票していたけど、しかし、菅がこけて自民党がこけた選挙という結果でうれしい驚きとなった。
任期満了に伴う横浜市長選は22日投開票され、無所属新人で元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)=立憲民主党推薦=が、元国家公安委員長の新人小此木八郎氏(56)や現職の林文子氏(75)、元神奈川県知事の松沢成文氏(63)、元長野県知事の田中康夫(65)ら7人を破り、初当選した。
今回、山中が勝ったのは支持政党の固定票と「浮動票」の上乗せがあったということだろうと思う。
投票率が49%と高かったということは、普段は眠っている票が「政権批判票」に変化したということで、その票が山中や田中に上積みされたのだろう。
これは、2009年に民主党が政権を奪取した時の投票行動の縮小版で、厳しい言い方をすると「敵失」当選の要素が強い。
現職市長のIR(カジノ)誘致をめぐる裏切り行為も、横浜市民の怒りを買ったと思う。(もう将来にわたって、カジノは横浜に来ないことが決まった。)菅や自民党や現職がおかした失政に「✖印」が突き付けられた。
さはさりとて、敵失でも何でも4年間の天下をとったわけだから、落選した候補者の公約の良いところも参考にして、山中新市長には市民のために良い政治を行っていただきたいものだ。立憲民主党や共産党、社民党も新市長のサポートをしっかりするべきだ。
ということで、秋の衆議院選挙で、横浜市長選のように野党共闘が実施される選挙区では、自民党が敗れるケースが頻出するだろう。涼しい良い風が吹いてきた。