遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

祝 藤井聡太五冠(竜王・王位・王将・棋聖・叡王)誕生

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将棋の王将戦の七番勝負第4局が2月11、12日に行われ、藤井聡太四冠(竜王、王位、叡王棋聖、19歳)が渡辺明王将(名人、棋王、37歳)に勝利し、シリーズ無傷の4連勝で王将奪取に成功しました。

この結果、藤井竜王は大山康治、中原誠羽生善治に続き史上4人目の最年少の五冠(同時保持者)となりました。おめでとうございます。

現時点で、囲碁井山裕太五冠と将棋の藤井聡太五冠が同時に存在することになり、二人の大ファンの私は、僥倖にめぐりあい至福の時を過ごしています。

1937年(昭和12年)に木村義雄が初代名人となって、将棋界は「名人」というタイトル保持者になる為の棋戦を介して腕を競うプロ競技となりました。
その後、戦後になって新しいタイトル戦が創設され、1950年に「王将戦」が創設され、1960年まで「名人」「九段」「王将」の3タイトル時代が続きました。

王将戦は、2日制で戦われる7番勝負で、70年を超える歴史あるビッグタイトルで、これで藤井五冠はタイトル獲得数を7とし、歴代11位タイとなりました。

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将棋 歴代タイトル保持者(上位抜粋)

このようにさらっと書いてしまうと、タイトル奪取が容易に見えてしまうのですが、1度でもタイトルを取ったことがある棋士は歴代の棋士でわずか41人を数えるだけです。

これで今季の公式戦は、3月9日の順位戦1局(vs佐々木勇気)を残すのみとなりましたが、来期のA級昇級を決める重要な対局となっています。

王将を失冠した渡辺名人は2冠保持者に後退してしまいましたが、現在棋王戦タイトル戦(挑戦者=永瀬王座)の真只中(すでに先勝)ですし、4月からは名人戦のタイトル戦(挑戦者=斎藤慎太郎)が始まりますので、何とか態勢を立て直して2冠を保持し続けてほしいものです。

少しさみしいのは、五つのタイトルの予選を戦わなくなって、来期の藤井聡太の対局がぐんと減ってしまうことであります。ですので、できる限り将棋解説の仕事を引き受けて、将棋の普及に努めてほしいと思っています。

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現在のタイトル保持者とタイトル戦スケジュール