藤井聡太棋聖が、本日福岡市で行われた王位戦7番勝負の第4局に勝利した結果、王位タイトルを木村一基王位から奪取しました。4局目は初日から危なげない戦いぶりで、これは4連勝で奪取するなと思いながら観戦していました。
この王位戦だけを取り上げると、予選トーナメントを3連勝し、挑戦者リーグと挑戦者決定戦を6連勝、そしてタイトル戦を4連勝で合わせて13連勝で一気に頂点に上り詰めました。
これで、王位・棋聖と二冠のタイトルを保持することになり、史上最年少での二冠保持棋士となりました。また、「タイトル二期獲得」の規定で八段にも昇進しました。これまた史上最年少の八段が誕生しました。アッパレ！
こんなに素晴らしい棋士に生きているうちに出会うことができて、僥倖にめぐりあえたというしかありません。望外の喜びであります。
私はあと20年くらいは生きたいと思っていますが、藤井二冠のピークと重なる部分がほとんどですので、彼のさらなる成長ぶりを見られることを楽しみに生きていくことにします。家人も入門書でルールを覚えたばかりですが、藤井デー（藤井二冠の対局のある日をわが家ではそう呼んでいます）は、テレビで対局の模様を楽しんでいます。
藤井二冠の体のコンディションがいつも気にかかるのですが、少なくとも保持している二冠の予選は戦わなくてもいいので、少しはゆったりした棋士生活になり、その点は喜ばしいことです。
秋からは王将リーグが始まります。去年は勝てば挑戦者になる一局をポカで落としましたから、今年は捲土重来を期すものです。もし3冠になれば、タイトル3期獲得という規定で、今年中に九段に昇段します。
今日も勝利後の会見で言っていましたが、藤井二冠は「見ている人に喜んでもらえるよう、良い将棋を指したい」という発言にいつも感心してしまいます。
自分が勝利することより、良い将棋を指して観戦者に喜んでもらいたいという思いが素晴らしいと思います。また、将棋盤を凝視し常に最善を尽くしているその姿勢にも心を打たれます。本当に見事な若者です。
おめでとう！
