YouTubeで街の様子をライブで放送しているのをテレビで流していたら、パリの凱旋門に巨大な布で覆いがされていました。
何かの工事か化粧直しが始まったのかと一瞬思ったのですが、足場が組まれていないようでしたので、ひょうっとしたら梱包がお得意の芸術家のパフォーマンスかもしれないとも思い始めました。
しばらくしたら、案の定NHKがニュースにしていました。
フランス パリ 凱旋門を布で包む芸術作品がほぼ完成 | NHKニュース
昨年亡くなった、ベルギーの芸術家クリスト=クロードが、60年前から抱いていた凱旋門を梱包するという構想を、妻のジャンヌが今年になって実現させたのだそうです。
費用の18億円は、作家側が負担したそうです。
実際に見るパリの凱旋門は思いのほか巨大なもので、しかもエレガントで素晴らしいものですが、それを包みたくなる情熱はあまり理解できないのですが、毎日見ることができるパリっ子なら楽しい試みだと思えるのでしょう。
(↓今の凱旋門・ライブ)
クリストとジャンヌ夫妻は、これまでも大きなものを布で包んできた経歴の持ち主で、有名なのはベルリンの国会議事堂やパリの橋ポンヌフを梱包したパフォーマンスでしょう。(下は、包まれたベルリンの国会議事堂。)
そのほか、巨大なドラム缶のオブジェを池に浮かべたり、丘陵に白いドレープのオブジェを延々と連ねたりしています。
彼らは1991年に日本でも、茨城県の里山に直径8.7mの巨大なアンブレラを無数に配した芸術を展開しました。楽しいパフォーマンスだったと思います。
ついでに、日本の国会議事堂を梱包して誰も入れないようにして、永久に廃墟同然にしてくれていたら永遠に楽しかったのに、とも思いました。