遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

祝 藤井聡太 最年少で歴代10人目の三冠達成!

f:id:toship-asobi:20210913225625p:plain

藤井聡太王位・棋聖が挑戦していた叡王戦で、タイトル奪取に成功し、これでタイトル三冠の保持者となりました、おめでとう!。(上の画像は勝利の瞬間、右が藤井。)

豊島叡王とのタイトル戦5番勝負は最終戦にまでもつれ込み、3勝2敗で藤井二冠に軍配が上がりました。

第4戦は、豊島叡王の完封ゲームで、その勝ち方というか藤井二冠の負け方は他に類を見ないような一戦でした。いま藤井聡太を完封将棋で負かす棋士は豊島をおいてほかにいないことを改めて認識した対局でした。

昨日の第5戦は、藤井二冠のほぼほぼ完封ゲームでした。厳密にいえば、一瞬大きく後退する危ない一手(思い切った勝負手でもあった)もありましたが、豊島叡王が1分将棋(持ち時間を使い切り以後一手を1分以内に指さなければならない局面)になっていて、豊島叡王に挽回の機会が訪れないまま藤井二冠が押し切った形になり、史上最年少の三冠となりました。

10月8日から年末に向け、第34機竜王戦の火ぶたが切られ、挑戦者として再び藤井三冠が登場します。この竜王戦の相手も、今年度だけで同一相手として三度目となる豊島竜王で、王位戦7番勝負、叡王戦5番勝負、竜王戦7番勝負を合わせて「炎の19番勝負」と呼ばれています。

一時は三冠だった豊島竜王は、奪取と失冠を繰り返し現在は竜王のみのタイトル保持者となってしまいました。しかし、名人と並ぶ横綱タイトルの竜王を死守する構えで入念に準備するでしょうから、藤井新三冠とのタイトルマッチは目が離せない面白い7番勝負になると思います。

ああ楽しみだ。

 

【現在のタイトル保持者】
渡辺  明(37)名人・棋王・王将
豊島 将之(31)竜王
藤井 聡太(19)王位・棋聖叡王
永瀬 拓矢(29)王座

【歴代の三冠達成者一覧】
     棋士名    獲得タイトル名(獲得順)    三冠達成日    三冠目のタイトル
1    升田 幸三(故人)    王将    九段    名人    1957/7/11    第16期名人
2    大山 康晴(故人)    王将    九段    名人    1959/6/12    第18期名人
3    中原  誠(退役)    十段    棋聖    名人    1972/6/8    第31期名人
4    米長 邦雄(故人)    棋王    王将    棋聖    1984/1/23    第43期棋聖
5    谷川 浩司(現役)    王位    棋王    名人    1988/6/14    第46期名人
6    羽生 善治(現役)    棋王    王座    竜王    1993/1/6    第5期竜王
7    森内 俊之(現役)    竜王    王将    名人    2004/6/11    第62期名人
8    渡辺  明(現役)    竜王    王将    棋王    2013/3/24    第38期棋王
9    豊島 将之(現役)    竜王    王将    棋王    2013/3/24    第77期名人

10 藤井 聡太(現役)    棋聖   王位    叡王     2021/9/13    第6期叡王

f:id:toship-asobi:20210913225555p:plain