遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

第7期叡王戦5番勝負 待ちに待った今年度の藤井将棋が始動しました

第7期叡王戦 藤井聡太叡王(右)vs 出口六段

きょうは3月9日以来久々の藤井聡太五冠の対局日「藤井デー」です。昨夜の私、遠足の前夜の小学生の気分でした。

ということで、藤井聡太(19)の今季初戦にして叡王のタイトル防衛戦、第7期の「叡王戦」(5番勝負)が始まりました。

福家叡王の対戦相手は、きょう27歳の誕生日を迎えた出口若夢(でぐちわかむ)六段で、関西若手のホープです。

出口は藤井より7歳年長ですが、プロ棋士になったのは藤井より後で、決して早くないプロデビューでしたが、それでも最近はめきめきと実力をつけて通算0.698の勝率を誇っています。

ふたりの対戦成績は藤井の4勝1敗です。直近の対局は、2年前の棋王戦予選で、そのときは出口が勝利しました。

出口は初のタイトル戦登場で、しかも相手が人気実力ともに当代随一の藤井聡太で、世間の注目度も大変なものですから相当なプレッシャーを感じていると思います。

しかし、一度とはいえ藤井に勝利している出口ですし、ここまで強豪に勝って挑戦権を得た棋士ですので、面白くて新鮮なタイトル戦になりそうです。それに、藤井にとっては棋士としては後輩の挑戦者とのタイトル戦は初めてですので、どういう心構えなのかも気になるところです。(気にしていないと思いますけど。)

また、6月から始まる「棋聖戦」の藤井棋聖への挑戦者が先日決まりました。渡辺明名人(38)との挑戦者決定戦に勝利した永瀬拓矢王座(29)が挑戦者になりました。

永瀬と藤井は、普段から1対1で研究将棋を多く指している間柄で、もっとも手の内を分かっている両者がはじめてタイトル戦でついに相まみえることになりました。

約一か月後(6月3日)に始まる棋聖戦のタイトル戦も楽しみな今日この頃で、いよいよ今年度の藤井将棋が始動いたしました。活躍をお祈りするところであります。