遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

小さな暮らしの66歳が「58歳から 日々を大切に小さく暮らす」を読みました

         f:id:toship-asobi:20200813124416j:plain

58歳から 日々を大切に小さく暮らす ショコラ (著) すばる舎

 

日々の暮らしを綴っていた無名のブロガー(ショコラという女性)が上梓したエッセイ「58歳から 日々を大切に小さく暮らす」。書評などで話題になっていたので(10万部!以上のベストセラー)読んでみた。

著者は63歳の月収12万円のパートタイマーで、ローンの返済が終わった小さなマンションで一人住まい。元バリバリの営業マンだったようで、小さくともこぎれいなマンションは、東京なら相当高価な買い物だったと思われるが、住宅ローン返済からは解放されているのだ。

離婚して、二人の息子さんは独立されている。65歳で年金を受け取るまではもう少し時間があるという、まさしく小さく暮らせる条件が整ったお方。というか、何とかパートの収入12万円で生活をしていく工夫が必要なお方でもある。

著者のように、あまり条件は整わずとも、老後をどのように暮らしていくのかは、本書からいくつもヒントを引き出せると思う。その数々のヒントの詳細を書いてしまうとネタばれになってしまうので控えるが、インターネットを利用することで私たちの生活は大きく変化、大変便利で楽しい生活が享受できるようになった。アナログ的な工夫が本道の本書でも、ネットの有効利用についても頁が割かれている。

私も早いうちから(結婚前から60歳まで)老後の生活プラン(家族、趣味、持ち物、人付き合い、貯え、健康維持など)をぼんやり立てていて、本書のおすすめ生活にかなり近いなあと親近感を覚える。

私の家族は、最大7人同居だった時から今は2人になった。「大きい暮らし」が長らく続いたが、ようやく静かで小さなこじんまりした暮らしになって来た。9人乗りの大型ワンボックス車(実際に乗っていたわけではない)は老後には不必要で、2シーターのおしゃれなクルマや小回りが利いて居心地のいい軽自動車に乗り換えるような暮らし方がいいのだ。

老後でなくとも、小さく楽しくおしゃれに暮らしたいものだ。ネットを有効利用できるなら、地方での生活で十分であろう。