藤井聡太七段(17歳)が王将戦リーグのトップを走っています。
将棋王将戦挑戦者決定リーグは、9月から7人のトップ棋士がつばぜり合いを繰り広げてきましたが、いよいよ残り一局を残すところとなりました。
わが藤井聡太は、現在4勝1敗で、広瀬章人竜王と相星でトップを走っています。そして、今週11月19日には、二人の最終戦が直接対決となり、勝者が王将戦のタイトル戦(七番勝負)に挑むことになります。
現在のタイトル保持者は渡辺明王将で、今年の渡辺はめちゃくちゃ強い将棋を指していますので、挑戦者になったとしても強烈に手ごわいラスボスとなっています。
【タイトル名、創設年、番勝負数、持ち時間、現タイトルホルダーと対藤井戦績】
■名人戦 1935年 七番・2日制 9時間 豊島将之 29歳 (対藤井4勝0敗)
■竜王戦 1988年 七番・2日制 8時間 広瀬章人 32歳 (対藤井0勝1敗)
■王位戦 1960年 七番・2日制 8時間 木村一基 46歳 (対戦なし)
■王将戦 1951年 七番・2日制 8時間 渡辺明 35歳 (対藤井0勝1敗)
■叡王戦 2017年 七番・1日制 6時間 永瀬拓矢 27歳 (対戦なし)
王将戦は、名人戦に次ぐ歴史ある大きなタイトルで、七番勝負は対局者各々の持ち時間が8時間で、2日間にわたって行われます。
タイトルホルダーは、油の乗り切った心身ともに充実した30前後の棋士が態勢を占めています。そんな中、先だって涙の勝利で初タイトル獲得年齢の最年長記録を書き換えた木村一基王位(46歳)が、いぶし銀のように光り輝いています。
藤井聡太七段には、最年少のタイトル挑戦という新たな記録がかかっている大一番になる一局が、間もなく行われようとしています。
対局相手の広瀬章人竜王(32)は、現在豊島将之名人(29)と竜王の番勝負を戦っている最中で、現在0勝3敗と、豊島名人にタイトルを奪取されそうになっています。そんな合間を縫って、藤井七段と王将戦の挑戦者が決まる重要な対局をすることになっています。
藤井七段は、王将戦の予選トーナメントを七連勝してリーグに入り、今挑戦者に手の届くところにまでやってきました。私が緊張しても仕方がないのですが、今からドキドキしています。何とか頑張って最年少記録を塗り替えて、さらに渡辺王将を破って史上最年少タイトルホルダーにもなってほしいものです。
ちなみに、藤井くんと広瀬竜王・渡辺明王将との対戦成績はともに1勝0敗となっています。また、藤井七段は、来年度の王将リーグの残留は決定しています。
参考までに、藤井七段のここまでの敗戦相手を下に書きました。王将リーグでも苦杯をなめた相手、豊島名人とは0勝4敗で今のところ歯が立ちませんが、まだデビュー以降3年で29敗しかしていなくて、20人にしか負けていないところが、なんとも奇跡的なことになっております。ドキドキ!
【藤井聡太の通算成績146勝29敗(2019年11月17日現在)】
敗戦(29敗)の相手(20人)と勝敗内訳
■5勝1敗 都成竜馬
■4勝1敗 近藤誠也
■1勝3敗 久保利明
■0勝4敗 豊島将之
■2勝2敗 大橋貴洸
■2勝1敗 増田康宏
■0勝2敗 斎藤慎太郎
■1勝1敗 深浦康市、三浦弘行、稲葉陽、三枚堂達也、今泉健司
■0勝1敗 井上慶太、山崎隆之、村山慈明、佐々木勇気、上村亘、井出隼平
【タイトル戦の年間スケジュール】