遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ファーストフード店を開業するまでの実録映画「スーパーサイズ・ミー2」

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昨日は、スーパーサイズ・ミーの続編スーパーサイズ・ミー2」Amazonプライムで見ました。

モーガン・スパーロック監督が、自前のヘルシーなファーストフード(FF)店を開業・開店するまでを記録したドキュメンタリー映画でした。

監督の第1作「スーパーサイズ・ミー」は2004年制作。監督自らが、1日に3回、30日間、マクドナルドのファストフードだけを食べ続けたら、身体がどう変化するかを記録した、いまならYouTuberが作りそうな映画でした。

スパーロック監督は当時33歳、身長188センチメートル、体重84キロの健康体でした。しかし映画撮影が終わった30日後、彼の体重は11キロ増え、体脂肪率は18%になり、体格指数(bmi)も27(アメリカ基準では「標準以上」)、躁うつ、性欲減退、かなり深刻な肝臓の炎症を起こしました。驚くのは、この体脂肪率18%でも、米国人男性の22%を下回っていることです。

 

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↓「スーパーサイズ・ミー」などについて私が書いた記事

toship-asobi.hatenablog.com

米国では「スーパーサイズ・ミー」の大ヒット以降、FF店ではサラダバーなどを設置して野菜を意識的に店頭に配置してヘルシー志向に変化せざるを得なかったようです。その大ヒットが社会現象にまで及んだことは、続編「スーパーサイズ・ミー2」で私の知るところとなりました。
スーパーサイズ・ミー2」は第1作から15年後の2019年に全米で公開されたようです。
本作は、スパーロック監督が、見かけだけではないヘルシーなFF店を開業するところまでを記録した面白いドキュメンタリーでした。

監督はチキンサンドを主体にしたFF店を開業するわけですが、鶏肉まで自家生産してしまうこだわりようが愉快。しかし、卵から孵化したばかりのヒヨコを手に入れるところから、米国の巨大産業の闇を見ることになり、面白がらせるばかりでなくマイケル・ムーアのような巨悪への批判的要素も盛り込んだドキュメンタリーでした。

もっと社会的批判の毒素が多い方が楽しかったと思いますが、まったくの素人がチェーン店ではないFF店を新規開店するという、いわば「起業」への道のりの記録も興味深いものでした。

 

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