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あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

医学部の学費を全額免除/ニューヨーク大学

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医学部の学費が全額無料に。ニューヨーク大学が画期的な奨学金を発表
しかも、学生全員が対象です
https://www.huffingtonpost.jp/2018/08/16/new-york-university-medical-school-tuition_a_23503845/

まるでおとぎ話のようなニュースを目にした。それは、ニューヨーク大学の医学部の学生の、授業料が免除されるというニュースだった。

これは、NY大学医学部の入学式にあたる白衣授与式で突然に発表され、中には泣き出す生徒もいたという。私なら間違いなく泣く。こういうのを、「サプライズ」と呼ぶのだ。

NY大学の医学部の授業料は、年間610万円で、現役学生も未来の学生も、独自の奨学金制度により全員免除になるという。

これは、大学側が奨学金の原資(目標6億ドル、660億円)を10年に渡って集めてきて、その額に近い資金が集まった結果の事のようだ。一人で1億ドル110億円の寄付をした企業オーナーもいたようだ。

世界大学ランキングでの総合30位(全米18位)のNY大学なので、今後は普通に医師を目指す学生は、まずはNY大学の受験を考えるだろうし、実際来年からは世界中から優秀な人材が集まるだろうと容易に想像できる。現在の合格率は6%という狭き門らしい。

一般的な医学部学生たちは、卒業時には70%以上が2000万円を超える借金を抱えている現状があるようで、NY大学の卒業生たちは今後その借金の苦しみから相当部分が解放されることになる。

また、優秀な学生が、その授業料の高さから医学部進学をあきらめるというケースも緩和される奨学金制度なのである。他の大学でも、さまざまな奨学金制度があり、優秀な学生や恵まれない学生がその恩恵を受けているケースもあるようだが、すべての学生に授業料が免除されるケースは初めてだという。

これまでにも増して、NY大学は立派な医師をたくさん排出することだろう、素晴らしい。

我が国も、企業の内部留保に資金が集中するシステムから、人づくりに金をかけることにシフトしてはどうだろうか。24時間テレビでお茶を濁している場合ではない。大学予算は削られ、医学部受験女子は頭を叩かれる現状は、目を覆うばかりである。