遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「教訓Ⅰ」・「伝道」/加川良

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加川良さんが亡くなられた。

50年近く前、大阪の毎日放送MBS)の深夜ラジオ「チャチャヤング」で、加川良は週1回DJを務めていた。

この加川良の番組で、デビュー間もなかった高田渡吉田拓郎というシンガーや彼らのうたを知った私。加川良は二人の名を「ちゃん」付けで紹介していた記憶がある。

高田渡吉田拓郎の歌声をラジオで認知したずっとあとで、彼ら二人の顔を知った。二人は、声のイメージと全く異なる顔だったので驚いたことを今でもはっきり覚えている。

後年「チャチャヤング」では、谷村新司がアリス結成前にDJをしていて、ばんばひろふみがサブで出演していた。谷村のこの番組で、小椋佳の存在も知った。

加川良は、死ぬまでマイペースで商業主義に乗っからなかった。メジャーデビューしなかったといってもいいだろう。私は、彼の音源を持っているわけでもなく、彼がDJをしていた短い期間だけの一人のリスナーだった。

しかし、彼の残した「教訓Ⅰ」や「伝道」は、加川良からの手紙だと思って大切に胸に仕舞っている。

「弾き語り」という言葉は、彼の表現スタイルに最もフィットする言葉だと思う。いつまでも人の心に残る言葉の持ち主だった。

謹んでご冥福をお祈りします 合掌。

  「教訓 I」

「伝道」

「東京」(中川イサトのギターも素晴らしい)