遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

阪神タイガースへの祈り

イメージ 1


「祈る」ということをあまりしない。

いまなら、身近な大切な人たちの健康を祈り、世界の平和を祈り、阪神タイガースのチャンスの時に祈る、くらいしかない。

今夜のタイガースの試合では、9回に2点差を追いついた後、10回表2アウト満塁時には「フォアボールになれ、新井振るな!」と祈っていた。その祈りが通じたのか新井は押し出しで1点。続く狩野に「打て!」の祈りが通じて1点加点で見事な勝利。

横浜はこれまで絶好調だったのに、がっぷり組んでタイガースがねじ伏せた。試合後半の粘りが出てきたタイガースは、3カード連続勝ち越し!!。借金が少しずつ減ってきた。良い傾向。

少し前、連続フルインニング出場を続けていた鳥谷が、ついにスタメンを外れた。
フルインニング出場は鳥谷のアイデンティティなのに、と金本監督の采配に驚いた。鳥谷のモチベーションが下がらなければいいのになーと思っていたら、他の選手のモチベーションがこの一件で切り替わって、きりっとした空気がベンチに漂うようになった。鳥谷も復調してきた。

667試合連続で鳥谷は一度もベンチに下がることなく、ずっとグラウンドに立ち続けていたのだが、ケガでも故障でもなく突然にその記録が断たれた。その重みが他の選手の心に届いたのだと思う。チームが勝つためには何が必要なのかが少しずつ若い選手に浸透してきたのかもしれない。

実力だけで言えば広島カープの選手たちとタイガースの選手たちの差は少ないかもしれない。しかし、「次の塁を取る、相手に次の塁を取らせない」という野球の究極の目標に広島の選手たちは果敢に挑んでいる。その差がゲーム差に出ているように思う。

タイガースの選手たちが、ケガなく次の塁を奪うために、残りの2か月間、必死のパッチで頑張ってくれることを祈るばかりである。勝率5割くらいでいいからね。