遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

世界に冠たるニコン(而今)とキヤノン(観音)

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全日本柔道連盟全柔連)の山下泰裕強化委員長は、リオデジャネイロ五輪男女計14階級の代表選考を行う強化委員会を報道陣に公開すると発表。山下委員長は「いかに真剣に、公正に選んでいるか。柔道界がいい方向に変わろうとしていることを世間に伝えたい」と述べた。

山下泰裕は、選手として実に立派な金メダリストだったが、「(金メダルや連勝記録など)そんなの単に過去の栄光で、今がどうかですよ」と自分のことを語っていて、立派な人間だと感心した覚えがある。立派な人物だから、今回の五輪選考会を公開で実施することができる人物なのである。(陸連も見習ってほしい。)選手時代に立派でも社会人として立派かどうかははなはだ疑問だが、山下や王貞治高橋尚子などの国民栄誉賞組は立派だなあと思う。現役時代も、今もなお立派なのである。

さて、話は変わって。

而今とかいて「にこん」と読む。「じこん」という読み方もある。(おいしいお酒の銘柄に「而今(じこん)」というのもあるようだ。)

あさイチに」曹洞宗のお坊さんが出演していて、「而今(にこん)」の教えを話してくれた。過ぎ去ったことに心を支配されないで、今をしっかり生きましょう、といった教えが「而今」だとのこと。山下泰裕のいう「過去の栄光」にとらわれない生き方も而今。過去の失敗にとらわれない生き方も而今なのだ。良い教えだ。

さて画像のカメラは私の愛機。大きい方がデジイチ(一眼レフ)のニコン。(小さい方がリコーのデジカメ。)
ニコンは、旧社名の日本光学工業にちなんだ命名であろうが、ライバル会社のキヤノンが「観音(かんのん)」にちなんだ社名だから、「而今」から命名したのかもしれない。どちらもありがたい「ご利益(りやく)」がある、他の追随を許さない世界に冠たる日本の名機だと思う。