遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

井山祐太に会えました/囲碁十段戦

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3月8日は、囲碁の「十段戦」の5番勝負の第一局の大盤解説会に出かけました。伊田十段に井山6冠が挑戦するもので、この5番勝負を制すると(3勝が条件)、井山祐太の7冠同時保持が実現します。

出かけた先は、第一局が行われている東大阪市大阪商業大学。この大学で対戦が行われるのは恒例らしく、今年で5年目だそうです。
近鉄日本橋という駅から河内小阪という駅で降りて会場に行きました。両駅とも初めて乗降しました。ちょっとした小旅行の気分でした。

大学のホールで大盤解説会が行われましたが、パソコン画面をスクリーンに投影して解説が行われ、碁石の展開などがスムーズでストレスなく見ることができました。

対戦結果は、井山6冠の中押し勝ち(勝負途中で伊田十段が投了)で、まず1勝しました。

東大阪市は井山6冠の地元で、ホールは300人くらい?の囲碁ファンというか井山ファンが駆けつけました。対戦後は対局者の二人が会場にまであいさつに来てくれるサービスまでついていました。

ようやく、「生」井山に会うことができました。(画像壇上の左から2人目)井山の追っかけとしては、遠くまで出かけた甲斐がありました。

大盤解説がはじまる前に、会場ではネット中継が映しだされていて、解説の趙治勲(ちょうちくん)25世本因坊が井山祐太を、
「大天才で強い。人間性も良くて、昔の強い棋士の性格の悪さを持ち合わせていない」と褒めていたのが印象的でした。

誰とは言いませんが、確かに昭和の大棋士たちの性格の悪さは顔からビンビン伝わってくるような気がします。井山君は強くすぎてやっかみを買われたり、敵も多いかもしれませんが、そんなことを気にも留めずに誰に対しても礼儀正しい好青年に見えます。それが何より魅力的で素晴らしいことだと思っています。

勝負以外のところでどれだけ清廉か、神は見ているし、栄冠がそういう人に輝くような気がします。