10月10日の京都行のメインイベントは、全日本早碁オープン戦の大盤解説会。
この棋戦のスポンサーが京都の宗教団体で、そこのお寺の畳敷きの本堂にて解説会があった。(画像左:奥に対局棟のある庭園、右:大盤解説会の本堂)
囲碁にはさまざまな棋戦(タイトルマッチ)があり、制限時間が短い碁もあれば、各々の持ち時間(考慮時間)が8時間の2日間におよぶ棋戦もある。
例えば、大3冠と呼ばれる「棋聖戦」「本因坊戦」「名人戦」は、予選を勝ち抜いてきた挑戦者とタイトルホルダーによる棋戦(挑戦手合い)は、8時間ずつの持ち時間で2日制。陸上競技で例えれば、3つのフルマラソンといったところ。
この早碁は、17歳の許家元(キョ カゲン)三段という、日本で活躍する台湾生まれの若者と、26歳の井山とのマッチアップとなった。結果は井山の勝利となった。許三段は、段位以上の実力の持ち主で短距離走が得意の若者で、すべての騎士が出場するこの大会で決勝戦まで進出したのだが、井山の前に涙を飲んだ。
井山はすでに今年度の大3冠を防衛している。また、保持する「碁聖」も防衛した。
強靭な精神の持ち主である。