遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

国を挙げて非核三原則を死守すべき

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広島カープの8月6日ピースナイター着用のユニフォームは、背番号86、胸マークには「PEACE」、帽子には平和の象徴の白いハトが染められていた。
それは、「野球ができるのも、お気に入りのチームを応援できるのも、戦争のない平和な世の中だから」というメッセージに他ならないのである。

5日の安保特別委員会を見ていて、後方支援で運べるいわゆる「消耗品」について、とんでもないことになっていて驚いた。岸田外務大臣も初めて聞いたという部分を残した法案が、すでに衆議院を通過しているのである。新安保法制では「核弾頭」ミサイルを輸送できるという中谷防衛相の答弁。また、毒ガスも運べると答弁していた。

他国軍支援で核兵器の輸送も法律上は可能(TBSニュース 2015年8月5日)
 一連の安保法制では、戦争をしている他国軍への「協力支援」として、自衛隊が武器や弾薬を輸送できるようになりますが、法律の条文のうえでは、核兵器などの輸送もできることが、5日の国会審議で明らかになりました。

 「もう一回確認しましょう。日本の自衛隊核兵器を運べるということでよろしいですね」(民主党白眞勲参院議員)

 「武器の輸送について、これは法律上は特定の物品の輸送を排除する規定はないということでございます。ただし核兵器につきましては、非核三原則もございますし、核兵器の運搬については想定してないということでございます」(中谷 元 防衛相)


開けて6日の平和祈念式典のあいさつで、安倍総理非核三原則について言及しなかった。「報道ステーション」では、そのことについて広島の中学2年生に痛烈な批判をされていた。前日の中谷大臣の話と統合すると、非核三原則のしばりがなくなって、核兵器の運搬は想定外ではなくなってきたということである。

首相「非核三原則」に言及せず 広島原爆式典で(共同通信2015年8月6日 )
安倍晋三首相は6日の平和記念式典のあいさつで「非核三原則」に言及しなかった。首相は第2次政権発足後の2013、14年の式典では「非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、世界恒久平和の実現に力を惜しまぬことを誓う」と述べていた。

5日の中谷大臣の答弁は、秘書官が付きっきりで答弁していた。つまり秘書官がスピーチ・プロンプターで、彼らの言葉をそのまま口に出して答弁していただけの中谷大臣だった。しかし、「非核三原則」というハシゴは、次の日の平和記念式典の安倍のあいさつによって外されてしまっているのだ。
横畠法制局長官は「非核三原則は法律でもなんでもありません」などと答弁しそうだし、怒れ中谷。

それにしても、安倍総理もそろそろ自民党やその支持者たちにハシゴを外されそうな予感。70年談話も思い通りになるやならずや、14日にはその全容が判明するようだ。「謝罪」「侵略」キーワードは盛り込まれるのだろうか。