遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

娘社長に一票/大塚家具お家騒動

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メルセデスに乗っていても、ガソリンの安売り日の行列に並ぶお方もいるのが、私には不思議。ベンツに乗るならガソリンの安売りに並ぶなよ、とやっかみ半分で言いたいのである。
でも、メルセデスに乗るお方は、カッシーナや大塚家具の豪華な家具を自邸に並べておられるのだろうか。

大塚家具創業者会長とその実の娘社長の、経営権をめぐる主導権争いがニュースになっている。

私が家を新築した時、ダイニングテーブルとイス、リビングソファ、テーブル、サイドボード、テレビボードを買い揃えたのだが、大塚家具へは行くことさえパスした。大塚家具は会員にならないと店舗に入れなかったからだ。

正確に言うと、大塚家具へ行くとそこで会員登録し店舗内を係員に案内される、というシステムを許容しなければならないのであった。私はそれが我慢ならないので大塚家具はパスしたのだ。また、大塚の家具に、そこまでして買い求めるほどのセンスを感じてもいなかったのである。

父の大塚会長は、赤字経営が続いているにもかかわらず、その会員制システムに固執しているようである。

一方、娘社長はそのシステムから脱却して、より多くの顧客に家具売り場を解放するという新しいコンセプトでイケアやニトリから客を取り戻そうとしている。収益を上げて株主配当を2倍にしようとしている。私が株主なら、父親会長は退任していただき、娘社長に経営権を委ねる決議に賛成したい。
(大塚久美子社長の発表した、中期経営計画PDF → http://www.idc-otsuka.jp/company/ir/tanshin/h-27/h27-2-25.pdf )

大塚家具のお家騒動ニュースの見出しを見たときは、日本版の「ピーナッツ・リターン」なのかと勘違いした。きちんと社長の経営計画を読んでみると、大塚家具の場合は、娘の方が真っ当だと感じたのである。

私は、例えばロレックスの高級時計を買うならば、それは安いセイコーやカシオで我慢して、いつまでも座っていられる快適なソファにお金をかけることを選ぶ。娘が新居を持つ際は、家具選びには口をはさもうと思う(金は出さないが)。その際に、生まれ変わっている大塚家具になら、足を運んでもいいと思っている。