遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

永遠の永遠の永遠/草間彌生

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草間彌生展、「永遠の永遠の永遠」(大阪国立国際美術館)に出かける。
2月に体調を壊していたので、最終日を前にようやく観に行けた。
 
以前、NHKのドキュメンタリーで、今回の作品の創作課程をたっぷり楽しんでいたので、
この展覧会にはなんとしてでも行こうと誓っていた。
 
草間は、畳2枚くらいの大きさのキャンバス100枚の作品を、1年半をかけて描きあげた。
テーブルに置いたキャンバスの周りを、イスに腰掛けたまま移動して絵の具を置いていく。
キャンバスの四辺のどこかに位置していれば、上下はいつも変化していく。
なので作品の上下は特に意識しないで創作していく。
 
展覧会場ではそのドキュメンタリーの一部が放映されていた。
アシスタントと完成した作品の上下を決める作業中の映像があった。
作品名とサインをキャンバス裏に書き入れるシーンもあった。
 
金曜日の会社帰りに入った会場には、おしゃれな若い女性が多くて多くて、
私のような、ひとりぼっちのおじさんはほとんど居ない。
私は草間の息子世代(草間と私の父親は同年)なのに、おじさんが少なすぎる美術展。
もっとも金曜日の夕方なら、おじさんたちは仕事に追われているか、居酒屋で盛り上がっているころか。
 
おじさんひとり、草間ワールドに酔いしれて幸せ気分で帰路についたのであった。
草間さん、お元気で! ますますのご活躍を祈っていますよ。
 
画像左 「人間の一生」(2010年)
画像右 背中にauの携帯電話が仕舞える犬のリンリン(2009年に限定100台で販売)