エリック・ドルフィー・アット・ザ・ファイヴ・スポットVOL.2
1961年7月16日NYファイブ・スポットにてライブ録音
何をしていても暑い、
脱いでも着ても、寝ても醒めても、じっとしていても動いても、
暑い。
以前、エリック・ドルフィーは冬に聴かれたい、
夏に聴くのは体力が持たない、神経が持たないと申し上げたが、
誰も憶えていないので撤回しなくてもいいのだが、
前言を翻すことにする。
今日のような猛暑日でも、いい感じで聴けるのである。
フルートを演奏する、そのせいで涼やかなのだろうか。
ファンキーなチューニングのマルのピアノも、
ブッカー・リトルの軽やかなトランペットも(1曲目はタフな演奏だが)、
風鈴の音色のごとく涼やかで、夏にぴったりの演奏である。
1961年のニューヨークの7月は、暑かったのであろうか。
エド・マクベインの87分署シリーズの初期のものから推察するに、
確かに暑そうである。
そんな夏にライブの世紀の名演が誕生したのである、
このアルバムがその動かぬ証拠である。
もちろんお薦めである、
夏はこういう、スパイシーな元気の出るジャズがお薦めである。