ミステリの新作ガイドブックで、
よくお世話になった宝島社の「このミステリがすごい!」(略して「このミス」)。
その「このミス」の2000年版、
海外編第1位がスティーヴン・ハンターの「極大射程」であった。
なんというヘンテコなタイトル、
しかし「このミス」の面白さ紹介確度は極大なことが分かっている私。
迷わず買い求めて、うれしくなる収穫。
このスナイパーが主人公の小説は、楽しめた、面白かった。
1400ヤード(1200m余り)先の的を、精確に射ることのできる、
ベトナム戦争のヒーロー、主人公ボブ・リー・スワガー。
父親は、太平洋戦争のヒーロー、アール・スワガー。
この父子のスワガー・シリーズは、「極大射程」から始まり、以後
と続く。
どれも、エンターテイメント小説の真髄を心ゆくまで味あわせてくれる。
大自然の中で静かに暮らす家族思いな男を貶(おとし)めたら、
どのようなことになるか、まずはまずは、「極大射程」で確かめられたい。
剣をライフルに持ち替えたスワガーが、悪に挑む。