遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ショーシャンクの空に/フランク・ダラボン

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ショーシャンクの空に THE SHAESHANK REDEMPTION 1994年




「刑務所・監獄もの」というジャンルがあるのかないのか、

ともかく、プリズンが舞台となった秀作は数多い。


■「パピヨン
1973年 監督 フランクリン・J・シャフナー 出演 スティーブ・マックィーンダスティン・ホフマン

■「ミッドナイト・エクスプレス
1978年 監督 アラン・パーカー 脚本 オリバー・ストーン 出演 ブラッド・ディビス/アイリーン・ミラクル/ボー・ホプキンス/ランディ・クエイドジョン・ハート




みなどれも、私の映画暦の中で印象に深い名作である。


捕虜収容所も広義の刑務所だとすれば、


■「戦場にかける橋」
1957年 監督 デビッド・リーン
出演 アレック・ギネスウィリアム・ホールデン/早川 雪洲


と、巨匠達とスーパースター達と名曲をテーマ音楽に配した、歴史的な名作に辿りつく。

この3作は、私には特別な存在である。


さて、「ショーシャンクの空に」は、

S・キングの原作「刑務所のリタ・ヘイワース」を下敷きに作られた。


主人公ティム・ロビンスの独居房に貼られたピンナップ・ガールのポスターが、リタなのである。

その後、そのポスターは、マリリン・モンローへ、そしてラクエル・ウェルチに変わっていく。


話がまた逸れるが、私が「恐竜100万年(1966)」という映画を観たのが中学生の時。

2番館での上映であったが、SF恐竜物語の主演が、ラクエル・ウェルチなのであった。

毛皮のコスチュームで少しだけ身体を隠したウェルチに、クラクラしてしまった。

本国アメリカでは、親子連れが楽しめるように、拵(こしら)えているのである。

つまり、子どもは恐竜で楽しみ、お父さんはウェルチで楽しむ。

たぶん、そうなのだと思う。


その、私がクラクラしたポスターが、主人公の監房の壁に貼ってあるのである。

このポスターは、リタからモンロー、ウェルチと変わっていくことで、

観る者に時の流れを示唆しているのだが、

実は、もうひとつ役目を持っているのであるが、これ以上は書かない。



冤罪で囚われの身になるという不条理がきたす絶望に、

断固として向き合った主人公の生き方に、

勇気付けられ感動した観客がいかに多いことか。私もだけど。



IMDb=米の最大映画データベースでの読者投票による歴代映画ベスト250では、


常に上位争いをしている。 http://www.imdb.com/chart/top



私は、職場の若い連中に何度も「ショーシャンクの空に」を観ることを勧めているが、

いまだに観ていないようである。


その他いろいろも、薦めているが観ていないのである。

何かに感動したくないのかな、忙しいのかな。



「グリーン・マイル」も、S・キング原作&フランク・ダラボン監督作品である。

こちらも、心が暖かくなる秀作である。



寒いときには名画を観よう。



キネマ旬報「オールタイムベスト・ベスト100」外国映画編(1999年版)
第28位

私の採点=☆☆☆☆
(☆=20点 ★=5点 但し☆☆☆☆★★以上はない)