遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

34年前のオウム真理教による坂本堤弁護士一家事件

祝日文化の日に都心に出かけた帰りの車中、Xを見ていたら江川紹子の以下のポストに目が留まりました。

Shoko Egawa@amneris84
34年前の11月3日の夜遅く(日付は4日未明)、オウム真理教問題に取り組んでいた弁護士が自宅で就寝中、教祖の指示を受けた教団幹部ら信者6人に襲われ、家族とともに命を奪われました。
坂本堤(つつみ)弁護士(33)
妻・都子(さとこ)さん(29)
長男・龍彦(たつひこ)ちゃん(1)
(年齢は当時)

1989年、当時の坂本弁護士一家事件は失踪事件として扱われていたように記憶していますが、坂本さんの自宅にオウム真理教のバッジが落ちていたとの報道に、私は「そんな判りやすい証拠を現場に残すだろうか、オウム真理教を貶めようとする何者かの犯罪ではないだろうか」と、馬鹿な考えを抱いたことも覚えています。

オウム真理教という空前絶後の反社会勢力によって、坂本さん一家は命を奪われました。

当時、神奈川県警は一家の失踪について事件性はないとして捜査を行わず、後にオウムによるサリン事件などが明るみになった1995年まで遺体は発見されませんでした。

坂本さん一家事件以降、オウム真理教というカルト教団は許されない行為を繰り返しましたが、神奈川県警による初動捜査が普通に行われていたら、サリン事件などは未然に防げたのではないかと思います。

いまあらためて事件のあらましを調べていて、オウム事件についての憤りを新たにしています。

当時の私は36歳になったばかりでしたが、3歳年下の坂本弁護士がその後成しとげられたであろう弱者のための弁護活動を思うと、無念でなりません。 黙祷