遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

美しい国ニッポンのゴミはどこへ行った? 実はショボい国ニッポン?!

Youtubeでよくある「日本ヨイショ」「ニッポンスゴイ!」プログラムで、外国からの訪問客が来日して驚いたことをたずねると、「人の声などがあまり聞こえなくて静かなこと」「交通機関の時間厳守や乗客のマナーの良さ」「街や建物が清潔でゴミ箱がないのにゴミが落ちてない」といったところが、日本の良いところベスト3です。

そう言われてみると、日本はだいたいどこに行っても清潔感がある国かなあと思います。しかし、街に捨てないで持ち帰ったごみも含めて、日本はゴミをほとんど焼却します。

上のグラフは朝日新聞井出記者がまとめたものですが、
1、日本 77%
2、ノルウェー 57%(グラフにはスペースの関係で登場していない)
3、デンマーク 54%
4、スウェーデン 50%
5、オランダ・スイス 49%

日本はごみの焼却率が世界でもダントツで1位のようです。

世界のゴミ焼却率の高い国を見ますと、国土の狭さと豊かな国が上位を占めています。

北欧は凍土が広いこともあってゴミを土に還すのが難しいところですが、それでもバイオ燃料などで再生可能エネルギーを推進しているようで、バイオガスで走るバスがスウェーデンを走っているようです。

上はスウェーデンのマルメ市の市バスです。マルメでは市営の病院、学校、交通機関などで使うエネルギーをすでに100%再生可能エネルギーに転換済みで、バナナの皮やコーヒーかすなど、食品の非可食部からつくられたバイオ燃料で上の市バスは走っているようです。

日本は再生可能な生ごみも灰にしてしまうゴミ事情のようで、賢くて麗しい国である日本は、ゴミを分解して土に戻したり再生する工夫を怠って単に焼却しています。というか、日本は技術はあるのにそのコストをケチっているというショボい国なのです。

その結果、二酸化炭素を大量に排出することになって、二重の意味で地球にやさしくない国の断トツ1位が日本というありさまです。

日本の立派な紳士に多いのですが、胸にSDGsの丸いバッジを付けて意識の高い系を装っておられるのですが、頭の中まではその意識が浸透していないようですので、何年後になるか知りませんが、見かけだけの表層だけ美しい国ニッポンではなくて、芯からクールな日本を目指してほしいところです。

その観点で言うと、国会では原発運転延長を盛り込んだ推進法案が可決されそうですが、原発がもっとも不潔な日本をつくってしまう可能性がありますので、それが分からないなら胸のバッジ(議員バッジです)は外すべきだと思うきょうこの頃であります。