遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ノーシャンプー(ヘア&ボディ)生活をはじめて1年が経ちました


上は「花王シャンプー」のレトロなホーロー製の看板で、戦前のもののようです。

シンプルでモダンでおしゃれなデザインで、街角でこの看板を見かけたら一度シャンプーとやらを買ってみようかしらと思ったでしょうね。

下の新聞広告も花王シャンプーの1932年(昭和7年)のもので、あまり鮮明ではありませんが、左下のシャンプーの箱が上の看板の女性の横顔デザインと同じですから、このデザインは少なくとも90年前には採用されていたようです。

大正モダンや昭和レトロは、原色のまま今接してみると瀟洒でオシャレでなかなかのものです。

ところで、上の新聞広告のキャッチコピーが「せめて月二回は! 髪を洗ってください」です。

過去にもこのことを記事にしましたが、現代、私たちは毎日のように風呂に入り洗髪をしているのですが、昔はそういう生活ではありませんでした。

短髪の男はささっと水洗いで済ませられる洗髪も、たいていはロングヘアーだった戦前の女性たちは1カ月以上も髪を洗わない生活をしていたのでしょう。

花王の広告コピーの遷移を見ると

1932年「せめて月二回は! 髪を洗ってください」

1935年「ご洗髪は 一週一度!」

1965年でようやく「夏の髪洗いは5日に1度!」になりました。

1965年は(私は小6)すでに液体シャンプーが市販されていたようですが、まだまだ一般的ではありませんでした。私は固形石けんで適当な間隔で髪を洗っていましたし、我が家の女たちは適当な時期に粉末のシャンプーを使っていました。

花王のシャンプーの広告は、洗髪間隔・頻度を推奨した広告で、その際には花王シャンプーをお使いくださいというものだと理解していますので、昔の庶民の実際の洗髪頻度は低いもので、ましてやシャンプーによる洗髪などとは縁遠いものだったように思います。

女性は髷(まげ)を結っていた時代は相当なロングヘアだったでしょうし、そもそも髷を結い直したり髪を洗ったりするのは、ちょっとしたイベントだったと想像できます。

で、中学時代の丸刈りを卒業して以降の私は、ようやく液体シャンプーを使い始めたのですが、それから半世紀以上経った1年前の2021年5月末からシャンプーとボディーシャンプー、石けんを一切使わなくなりました。(手洗いだけは別です。)

これも何度か記事にしましたが、髪も体もお湯洗いだけで何のトラブルも発生しないで1年が経ちました。とりわけ、髪の毛のべたつきが圧倒的に少なくなりましたし、自分でも気付かないイヤないにおいも少なくなったに違いありません。家人からのクレームもなくなりましたから(近づかないようにしているのかもしれませんがw)。

もともと、頭皮はかなりの脂性で、身体は「あせも」などに弱くて、冬は乾燥肌でかゆくなる敏感肌でしたが、1年間トラブルなく過ごすことができました。(ただし、冬場の湯上りには間髪を入れずに花王の液体キュレルでボディケアをすることは継続しました。)

コロナ禍で、どうせ人にも会わないし3日続けて合わなかったらやめようと思って始めたノーシャンプー(ヘア&ボディ)生活でしたが、30日、3か月とクリアし続け、とうとう1年が経ちました。

髪の毛がべたべたするお方には、いちど週末などに湯シャンを試されることをおすすめします。

私が1年前参考にした動画は下に貼り付けたものです。プロの美容師による、彼の儲け話でもないし、何の制約なく始められることですし、実に説得力のあるものでした。ご参考まで。

 


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