遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

表立って明らかにされることには「裏」があり、心底知りたい「裏」は黒塗りにされて表に出て来ない

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10日ほど前に偶然に他の記事の中で「若い女性のヤジにおののき警察に守ってもらうチキンな安倍総理大臣という方も、かつてはいましたし、ここはどこ?ロシア?って感じですかね。」と私が触れた例の北海道警のヤジの件で、北海道を訴えていた原告が勝訴という素晴らしい判決が出た。

《演説中の安倍元総理にヤジを飛ばし道警の警察官に排除されたとして男女2人が道を相手取り損害賠償を求めた裁判で、札幌地裁は原告の訴えを認め道に賠償金の支払いを命じました。》

これで原告が勝たなければ「ここはロシアか?安倍はプーチンか?」になりますからね。立派な憲法があってよかったよかった。

さて、ここから本題。

内閣府の「夫婦別姓」調査が、「選択的夫婦別姓の制度を導入した方がよい」を選択した人が29%と、前回2017年調査から設問を大きく変更した結果、選択的夫婦別姓の割合は42.5%から大幅に減ったとのニュースを目にする。

しかし、この調査について野田女性活躍相は「設問が非常に分かりにくく、無責任かなと思う。『旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい』というのは一体何だか分からない」と設問の不適切さを批判した。

女性活躍大臣の下に事務局があるのかないのか、あるのだったら内閣府はそことどのように調整したのだろう。野田大臣は「聞いてない」ということなのだろう。

また、調査に回答したのは、半数近くが60代以上だったことも問題視されているようで、調査の母数稼ぎに在宅率の高い高齢者ばかりに訊いていると批判されても仕方がない。

野田聖子をはじめ、女性の国会議員が自分の姓をどのように使い分けているのか知らないが、自民党議員でさえ姓を「選択制」にしてほしいと願っている人がいるのだから、公正なやり方で調査する必要があるのではないだろうか。

設問で「誘導」したり、調査対象を偏重することも統計の操作だと私は思うのだがいかがだろうか。

翻ってさらに思うに、公職選挙に係る投票システムにしても、半ば意図的に投票をやりにくくして広く民の声を聞くことを阻害しているようにも思う。

期日前投票はあるにしても投票する場所が限定的で、投票日は日曜日で、立候補者のポスターは立派な看板に掲示されて街のあちこちに設置されているが、立候補者の主張や政治家としてのキャリアや名前さえもうろ覚えで何が何やらさっぱり分からないまま投票するシステムだ。

韓国の大統領選挙や国政選挙のように、土日の連休に繋がらない(連続休暇による旅行やレジャーを邪魔しない)水曜日を休日にして投票日にするというような工夫も必要だろう。

また、義務投票制にしていて、罰則や罰金まで科せられている国もあるくらいだから、違憲にならない範囲で投票システムの改革をすべきだろう。

50%前後の投票率で、立候補者間の討論機会もないまま、親の地盤を継いだ襲名性の候補者やタレントなどの有名人立候補者や金に物言わせた名前連呼の選挙戦を勝ち抜いたもので国会が成り立っているから、ゼレンスキー大統領の演説後の山東昭子の世にも恥ずかしいとんちんかんな挨拶が生まれてくるのだ。

しかも、選挙で信任されたから何をしても許されるというようなバカな為政者が出てくるので、日本も「まるでここはロシアか?お前はプーチンか?」みたいなことになっている。

ということで、この政府のやることは隅から隅までうさん臭くて信用できなくて、表立って明らかにされることには「裏」があるし、心底知りたい「裏」は黒塗りにされたまま表に出て来ないのである。