遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ほぼ2年ぶりに渋野日向子が還ってまいりました/祝・スタンレーレディース優勝

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先週末、嬉しいことが二つ。ひとつ目は、藤井聡太三冠が豊島竜王に挑戦する竜王戦7番勝負の第一局で藤井三冠が劣勢を覆して逆転勝利しまず一勝したこと。

そして嬉しいことのふたつ目が、渋野日向子が久々(1年11カ月ぶり)にツアー優勝したことです。

10日のスタンレーレディーストーナメント最終日は、最終10アンダーで並んだ4人によるプレーオフとなり、プレーオフ2ホール目で渋野が優勝を決め、国内通算5勝目をあげました。

2019年に全英オープンで勝利したときに渋野の存在を知り、それ以降テレビ中継で彼女の追っかけを始めました。2020年に入って勝てなくなった後も、彼女の成績はどうだったかなと毎試合確かめていましたが、ついに1年11カ月ぶりの優勝を手にしました。

コロナの影響があって、渋野の2020年からのアメリカツアー参戦の計画は大幅に変更せざるを得ない状況になってしまいました。その間に身体づくりやスイングの改造に取り組み、コーチの変更など環境も変わって紆余曲折があり試行錯誤が続いたと思います。

また、彼女の当面の目標は、2020東京五輪の出場でしたが、五輪が延期になって手に入れていた出場資格がいったんリセットになって、その後資格を失ってしまったことも彼女としてはショックだったと思います。

そういうことがあって、長らく低迷していた渋野でしたが、直近の3試合はベスト10以内でフィニッシュしていまして、日本女子オープンの難しいコースセッティングでも堅調なプレーをしていて復調してきた兆しを感じていました。

スタンレーレディースでも土曜日まで良い位置につけていましたが、私は日曜夕方にLPGAのホームページで渋野の優勝を知って、あわてて「スカイA」チャンネルの3時間30分もある当日夜の再放送を録画しました。

渋野の優勝は動かないものですので、翌日の月曜日に録画した至福の3時間30分を堪能しました。

最終日に渋野は、18番ホール(パー5のロングホール)でバーディーを取って10アンダー組に追いつき、その後のプレーオフでも18番ホールで2回のバーディーを決めました。つまり、18番ホールで3連続バーディーを決めて優勝トロフィーを手にしました。

 

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今大会は専属のキャディを同伴しないで、開催コースのハウスキャディさんとのラウンドでしたが、テレビ解説の樋口久子によると、渋野はキャディに頼らずほぼ自力でラウンドしているとのことでした。

一時はトップと4ストロークも離され、渋野にとってはなかなかタフな最終日でしたが、技術も胆力も2019年のベストイヤーの渋野に戻ってきたような気もします。

優勝が決まった瞬間に顔を覆って泣き出した渋野を見て、苦しくて悔しくて長かった1年11カ月だったのだなと感動(落涙)してしまいました。

ということで、渋野はまだ若いのだから国内や海外でさまざまな経験を積み重ねていって、最終的には30勝の永久シード選手に名を連ねてほしいと思っています。勝利数は減らないので、1年に1回は優勝して渋野スマイルを見せてほしいと願っています。

おめでとう!アッパレ!

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表彰式 右はプレーオフにも残ったベストアマの高校生佐藤心結選手