遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

人にやさしいおしゃれなデザイン国家日本!になってほしい

f:id:toship-asobi:20210707134324j:plain

関西ではきょうからまた雨が続きます。

大雨に関する特別警報で「これまでに経験したことのないような大雨になる」というフレーズ。2012年にはじめて使われたそうですが、今や毎年この言葉を聞くような気がします。となると、この「経験したことのない」というあいまいな言い回しは変えた方がいいような気もします。

さて、冒頭の画像は「ローリング・ベンチ」という優れモノです。座面が雨などで濡れたら、再度のハンドルをくるくる回すと、乾いた座面に取って代わり腰を下ろせるようになるというものです。

どこかの国で普及しているのかどうかはわかりませんが、市民にやさしいアイデアだと思います。

前に記事にもしましたが、日本のベンチ、とりわけ都市部のそれは、一時的に軽く腰を掛けられる程度のものに変わりつつあり、それはひとえにホームレスや酔っ払いがベンチで寝転ぶことを妨げるためのデザインになっています。

「デザイン」は人のために役立つものを表す言葉のはずですから、寝転べないベンチはデザインとは言えない代物です。

下の画像のゴミ籠は、ボトルホルダーのようなものが取り付けてあります。これはノルウェーの街角にあるもので、ボトルホルダーはゴミ分別のためではなく、ビンやアルミ缶を集めて売って暮らしている人がゴミ箱をあさる手間を省いたやさしいデザインになっているそうです。

f:id:toship-asobi:20210707134607j:plain

このゴミ籠を見てノルウェーのような高度福祉国家で、ホームレスのような人がいることに少し違和感を持ちましたが、全く何ものにも拘束されずに暮らしたい人もいるわけで、そういう人たちを包摂してこその多様性社会ですから、その表れの一つとしてのボトルホルダーの付いたゴミ籠なんだろうと自分で結論付けました。

ということで、日本も人にやさしいおしゃれなデザイン国家になってほしいと願っています。自民党政権下では、ダサいオヤジのしなびた国になる一方で、なんとも悲しいことであります。

f:id:toship-asobi:20210707134715j:plain

寝転べないベンチ

f:id:toship-asobi:20210707134804j:plain

車や人を排除した「かえって危ない高架下」