遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

40年に一人のミスタータイガースが誕生しそうです/佐藤輝明

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阪神ファンの私としては、ミスタータイガース藤村富美男(1916 - 1992)と掛布雅之(1955~)の二人なのですが、このたびそのミスターの次の候補が誕生しました。

あまり「ミスター」の称号を安売りはしたくないのですが、それでも「ミスター候補」が誕生しました。

それは今年のルーキー、佐藤輝明(1999~)です。

藤村の39年後に掛布が生まれていて、掛布の44年後に佐藤が誕生していますので、ほぼ等間隔に40年に一人のミスタータイガースが誕生するかどうかが楽しみなことになりました。

藤村と掛布は「四番・サード」という共通点がありましたが、佐藤もその共通点に近く、すでに外野手としても三塁手としてもゲームに出ていますので、その点でも過去のミスターに近い立ち位置だと言えます。奇しくもライバルチームのジャイアンツの「ミスター」も「四番サード」でしたね。

昨日14日の甲子園での対巨人のオープン戦で、佐藤はチーム唯一の得点であるホームランを高々とレフトスタンドに放り込みました。これで、オープン戦では4本目の本塁打となりました。(ゲームは1-0で阪神の勝利。)

オープン戦前の他球団との練習試合でも140m級のすごいホームランを打っていますので、彼は真の長距離打者だと言えそうです。

しかも、打球は広角で飛び、ホーム球場の甲子園球場はライトからレフト方向に吹く風(通称「浜風」)が強いので、掛布やバースと同じく左打者の佐藤もレフトにホームランが打てるので、ホームラン王も狙える可能性を持った選手だともいえます。

身体が大きいのでパワーヒッターの要素はもちろんのこと、しなやかにバットを操って左方向にうまくボールを運ぶ術も備えています。

コロナ禍で観客が少なくてラッパや太鼓の応援が自粛されている静かな球場で、佐藤がボールを捉えた音は「グシャ」と「カキーン」が混ざり合ったようなすごい音がして、野球の醍醐味を感じてしまいます。

新人の佐藤が大活躍して、ほかの選手を鼓舞して、チームが勝ちまくれば理想です。ちょうど、イチローがシアトルマリナーズに入った2001年、マリナーズは年間116勝!のMLBタイ記録を記録していますので、今年の阪神があの年のマリナーズのようになってほしいものです。(85年のタイガースでもいいですね。)

2月1日のキャンプ開始時期からずっと、佐藤輝明の一挙手一投足を観察し続けてきましたが、どうやら本物に近いかなということでようやく記事にしてみました。

佐藤が「ミスター」の称号をもらえるのは、少なくとも15年後くらいかと思いますが、FAを行使しないでケガなく永遠に阪神で活躍し続けてくれることを祈っています。