遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

阪神タイガースは2位でシーズン終了/投手出身の名監督はいない!?

f:id:toship-asobi:20201118103210j:plain

今シーズンのプロ野球NPB)、コロナ禍の中なんとか120試合を消化し、巨人とソフトバンク日本シリーズが待たれるところとなった。

わが阪神タイガースは、かろうじてセリーグの2位を確保した。しかし、ペナントレースは巨人の独走だったし、パリーグソフトバンクの独走で、当分の間この両チームが強そうな予感がして面白くない。

阪神は、あの非力な打線と戦術で2位になるのが不思議なのだが、阪神の投手陣がまずまずなのと巨人以外が弱すぎるからかもしれない。

国も会社も野球チームも、トップ(リーダーとスタッフ)次第で良い組織が作れると思っている。

日本の弱体は国と自治体と企業のトップのせいかもしれないが、阪神タイガースの最近のスタッフ陣についてもファンとしては何とも物足りないと思っている。球団・監督・コーチ・スカウトによる球団運営について巨人やソフトバンクMLBに倣うところが大きいのではないかと思う。

野球は相手チームより多く点を取れないと勝てないゲームなので、阪神にはなんとか点を取って勝てるチームに仕上げてほしいとここ15年くらい思っている。いまに限って言うと、打線の組み換えと選手起用について一考を要するのかもしれない。

ところで、DeNAの監督に三浦、楽天の監督に石井がなることに決まったようだが、私は投手出身の監督はよいチーム作りができないと思っている。

ソフトバンクの工藤のような例外もあるだろうが、同じ戦力と年俸の選手で試合をすれば投手出身監督の率いるのチームはハンディがあると思う。お山の大将的存在だった投手は、自分が監督の地位に就けばチームをワンマンチームにしてしまう可能性が高い。緻密なゲーム展開ができる監督は、内野手と捕手出身者が多いと思う。

わが阪神タイガースでは、かつて人気実力とも申し分のない名投手が監督に就いたことがあったが、5年間のうちBクラスが3回で5年間の勝率は4割7分1厘と低調だった。

ちなみに今シーズンのNPBの監督と出身ポジションを成績順に並べると以下のとおりになる。
セリーグ
読売ジャイアンツ  原辰徳内野手
阪神タイガース  矢野燿大(捕手)
中日ドラゴンズ  与田剛(投手)
横浜DeNAベイスターズ  アレックス・ラミレス(外野手)
広島東洋カープ 佐々岡真司(投手)
東京ヤクルトスワローズ 高津臣吾(投手)
パリーグ
福岡ソフトバンクホークス 工藤公康(投手)
千葉ロッテマリーンズ 井口資仁内野手
埼玉西武ライオンズ 辻発彦内野手
東北楽天ゴールデンイーグルス 三木肇内野手
北海道日本ハムファイターズ 栗山英樹(外野手)
オリックス・バファローズ 西村徳文(内・外野手)

また、歴代の名監督を適当に並べてみると、やはり以下のように内野手と捕手出身者が多い。

野村克也(捕手)
三原脩内野手
川上哲治内野手
仰木彬内野手
原辰徳内野手
森祇晶(捕手)
西本幸雄内野手
古葉竹識内野手
鶴岡一人内野手
上田利治(捕手)
星野仙一(投手)
岡田彰布内野手
吉田義男内野手
王貞治内野手

ということで、阪神が今シーズン上位にいたのは、元投手の監督がセリーグに3人もいたからかもしれない。来シーズンはそれが4人になる。

三浦・石井両新監督には、投手に名監督はいないというジンクスを破って貰いたいと思う。

そして、繰り返しになるがわが阪神タイガースは、シーズン2位という外形的なものにとらわれることなく、点を取れる方法(打力・打線・戦術)を試行錯誤して改善し、戦力アップし来シーズンに備えてほしいと思っている。