遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

千代田区、全区民に月1万を12カ月/ベーシックインカム

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昨日の竜王戦決勝トーナメントで、藤井聡太棋聖は元名人の丸山忠久(49)九段に終始押され気味の展開で、18歳の初戦を飾れなかった。

残念だったが、トーナメント戦を負けたことのメリットは、その後の対局がなくタイトなスケジュールが緩和されることだ。竜王戦のことは忘れて、現在2勝0敗で優位に運んでいる王位戦に気持ちを切り替えてほしいものだ。

さて、もう3年前の記事になるが、中学3年生の時の藤井四段に朝日新聞がインタビュ-したなかで藤井君の次のこんな言葉が印象的だった。
《若い世代の立場から、社会保障のあり方を考える連載も読んだ。「財源があれば、ベーシックインカム(政府が生活に最低限必要なお金を全国民に支給する仕組み)を考えてもいいのかなと思う」》

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藤井四段、中学3年生で新聞を通して社会を見ていたのに感心するが、「ベーシックインカムを考えてもいいかな」と、大人(社会)に中学生として言葉を投げかけているのも立派なことだと思う。彼が立派なのは、将棋の盤上だけでないことが素晴らしいのだ。

さて、そのベーシックインカムが、東京都千代田区で実施されようとしている。

news.yahoo.co.jp

《東京都千代田区は、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済活性化策として区独自に、全区民を対象に一律12万円を給付する方針を固めた。》

千代田区には500億円近くプールされた財源があるそうで、《7月1日時点の区の人口は約6万6千人。給付事業の予算規模は85億円程度となる見込みという。》

千代田区は、どんな方々が住んでいるのか、区長がどんな人物なのかよく知らないが、個別自治体による思い切った政策の実践だと思う。

4人家族なら、1年で48万円の支給があるのだ。くだらなくて税金の無駄使いの象徴のようなGoToトラベルから除外された都民としては、こちらの方がよほどありがたいことだろう。

2人家族のわが家に毎月2万円支給されたら、かなりの部分の食費がまかなえて素晴らしいことになるのだがなあ。

新型コロナ対策での自治体独自の給付金は、都内では区民1人あたり3万円(中学生以下は5万円)を支給する品川区の例もある。(これは一回限りの給付)

いまや棋聖になられた藤井聡太氏の中3時代のお言葉を繰り返すが「財源があれば、ベーシックインカムを考えてもいいのかなと思う」。