遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「いわきの検察官が逃げ出した」発言で黒川問題から逃げ出したかった森法相

東日本大震災が発生して9年。
震災で亡くなられた方々やご遺族の皆様に謹んで追悼の意を表すと共に、まだ避難を余儀なくされている皆様にお見舞いを申し上げます。また、復興に向けて絶えずご尽力されている皆様にも心より敬意を表します。

さらにいま、全国で新型コロナウィルスの感染を食い止めるために限られたリソース(少ない検査キットや予算など)でご尽力いただいている皆様にも敬意を表します。

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ところで、9年後の3.11の国会法務委員会で、森まさ子法務相がとんでも発言をして法務委員会は紛糾し散会した。

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森法相は、9日の参議院予算委員会での発言、「東日本大震災時の東電福島原発事故の際に、いわき市の検察官が身柄拘束をしている容疑者10人を理由もなく釈放して、市民に避難命令も出されていない中いち早く逃げた」を撤回した。

その時は民主党政権時代だったと何度も口にしていたが、政権がどんな体制でも検察官の個々の行動と直接関係ないし、そもそも、検事長の定年延長問題とまったく関係ないことを答弁していた。莫迦の極みだ。

今日の法務委員会で、以下のように元検事の山尾志桜里にそのことを追及されていた。

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これまで森法相は、山尾志桜里福島瑞穂小西洋之の黒川定年延長問題の質疑に、一貫して虚偽と頓珍漢な答弁を繰り返しており、法治国家の法相として全くふさわしくないことが確定されていた。

かつて「便宜」を「びんせん」と読んでいた義家副大臣とセットで直ちに辞めさせるべきだ。先だって「教諭」を「きょうろん」と読んだ亀岡文科副大臣よりましかもしれないが、大臣も副大臣も失格だ。今回のイカサマな定年延長のやり方は、法治国家の体をなしていない。

「いわきの検察官が逃げ出した」発言で、黒川問題から逃げ出したかったようだ。阿呆なボスをかばうことから逃げ出したかったのであろうが、森は弁護士としてどんな仕事をしてきたのだろうと首をかしげたくなる。依頼人から受けた仕事を完遂したことがあるのだろうか、無恥の極みである。

きょうの法務委員会の法相の後ろの事務方は、「この莫迦何とかしろよ」みたいな顔をしていたのが印象的だった。官僚の諸君、お疲れさまである。

犯罪者や嘘つきをのさばらすような検察官を生み出さないためにも、今回の定年延長のイカサマなやり方は徹底的に糾弾しなければならない。新型肺炎のどさくさに紛らわせることがあってはならない。