遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

猫ぢゃ猫ぢゃ/うめ吉

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「明治大正はやりうた」
唄:うめ吉

曲目リスト
1.猫ぢゃ猫ぢゃ
2.月は無情
3.ストトン節
4.酋長の娘
5.ラッパ節
6.シャンラン節
7.ズンベラ節
8.すててこ
9.酒呑めば
10.縁かいな
11.大工さん
12.都々逸


せっかくの土曜日だというのに、先週は2時間とはいえ、外で研修があり、

昼から出かけた。半日が潰れたわけだ。


その会場へ向かう途中、カーラジオでNHKのAM放送を聴く。

土曜の昼のひととき、ゲストがデュークエイセス。


懐かしい曲「おさななじみ」「フェニックス・ハネムーン」

筑波山麓合唱団」「死んだ男の残したものは」が流れる。

半日つぶれる腹いせに、カーラジオと一緒に歌ったら気分が晴れた。


「死んだ男の残したものは」(谷川俊太郎武満徹)は、

デュークが歌うのは、はじめて聴いたが、他の誰が歌ったものより感動した。


で、デュークともうひとりのゲストが「うめ吉」という女性。


邦楽をはじめたきっかけなど、来し方を語っていたが、

美しいはなし言葉の女性で、声も魅力的な人であった。

うめ吉のプロフィール→ http://www.satoh-k.co.jp/ume/


で、万博道路を走っているときに、

彼女の最新リリースのCD「明治大正はやりうた」から、

端唄「猫ぢゃ猫ぢゃ」が流れる。

  

  猫ぢゃ猫ぢゃとおっしゃいますが
  猫が下駄はいて 絞りの浴衣でくるものか
  オチョコチョイノチョイ
  オチョコチョイノチョイ


【歌詞解説】
旦那さんの留守に、ちょいと間男を引き入れたお妾さん。
突然の旦那さんの来訪にあわてふためき、男を押入れに隠します。
でもコトコトと音が・・・
「誰だい?」「猫ですよ。猫」
「猫が下駄はいて絞りの浴衣でくるのかね」
やばい、やばい。
でも、最後を、オチョコチョイノチョイと結んでいる所など、
随分と大らかな旦那さんですね。



うめ吉、写真で見るルックスはいいし、歌もいいし、粋なお方である。

親御さんの同意を得られなくて、新橋の芸者になれなくて、

三味線を勉強して、現在に至ったとのこと。


このひとの人生の選択、決してオチョコチョイノチョイではない。


「猫ぢゃ猫ぢゃ」、歌詞の意味するところは、後で解ったのだが、

<しっとり>さはあるものの、<ねっとり>とはしておらず、

実に爽やかで、愛らしく、三味線で弾き語る。

「オチョコチョイノチョイ」のフレーズの歌い方、素晴らしい。


ここで、粋なさわりをお聞き願いたい↓
             http://www.satoh-k.co.jp/okame/catalogue.html#meiji


対照的な二組のゲストだったが、

デュークエイセスも、うめ吉も、どちらもイイ。